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2008/07/17

◆17日、アジア15市場星取表は11勝3敗1休場と16日の米金融株の上昇を受け中国をのぞく主要市場が大幅反発となった。日本株も日経平均など続伸した。「米銀大手の決算が市場予想を上回ったこと及びNY原油先物が続急落となった」ことから、世界マーケットが好循環したもの。日本でも、売買代金の1.86兆円と2兆円割れが示すように積極的に上値を買う動きは見られず、日経平均株価の日中値幅は100円未満にとどまった。朝方の買い戻し一巡後は伸び悩む展開となったのだ。

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◆17日、世界市場が身構えるなか発表された米銀大手第1弾・JPモルガン・チェース発表の4〜6月期決算で、利益は市場予想を上回り、同社株は一時大幅上昇した。また、欧州では、フィンランドの携帯電話世界大手のノキアが発表した4〜6月期決算が予想を上回り、業界全体の販売予想を増額修正したこと、そして、NY原油先物も、在庫増を背景に軟調スタートとなったことから、欧米株式市場は続伸している。■メリル・リンチ証券が16日に発表した「7月の機関投資家調査」では、「株式をアンダーウェイト(弱気)とした弱気派が急増、統計を取り始めて以来最低だった」といい、一方、「現金保有派は過去最高水準だった。また、米国株式に対する楽観度は上昇して、03年度以降では最高水準」になったという。これが、現実の投資行動につながるかは疑問だが、世界の投資家は、米国金融大手の先行き動向を気にとめながら、「好転」につながるきっかけを見つければ、買い出動することになろう。といっても、米金融不安は短期で終焉するものでなく、日本のバブル崩壊後のように「悲観と楽観が交錯しながら」長い低迷時代に落ち込んでいったという例もある。当分は、疑心暗鬼の相場が続く?

◆新神戸電機(6934)が古河電池(6937)の株価に急接近した。リチウムイオン電池車関連株と電気自動車関連株の先導役だが、当欄では「洞爺湖サミット」関連株相場では新神戸をメインとしたが、古河電池に主役をゆずった。ともに、75日線もしくは13週線を下値サポートラインとするかが目先ポイントとなる。大相場が終ったと思えば、先はない。が、収益拡大に寄与すると分かれば、いったん、上値を試す動きが見られると見てもよい。■引き続き、小型不人気の好業績・割安銘柄の「買い」を奨めたい。自転車販売チェーン展開のあさひ(3333)が年初来高値を更新した。当面、1800円どころまでは上昇するエネルギーは持ち合わせているが、中勢ならばもっと「強気」の姿勢で臨みたい。●パソコン周辺機器で好業績が続くのがエレコム(6750・ジャス)。まだ、調整不足の間はあるが、1000〜1200円のボックス相場はそう長くはないとみて、ここから強気したい。株式新規上場は2006年3月期11月で、翌月に1267円の上場来高値1267円(株式分割落ち換算で844円)をつけた後、一本調子の下げで、今年1月には545円(同363円)まで下落。3月に分割落ちし473円をつけた後、今度は一本調子の上げで6月高値1200円まで駆けあがった。その後、25日線に沿っての高値調整が続いていたが、再び、上値を試す動きとなっている!●来週にも26週線が52週線を上抜くゴールデン・クロスを示現しそうなのが第一精工(6640・ジャス)。ノートパソコン用バックライトのLED化を追い風にもう一段高が期待できそうだ。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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