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2013/05/01

◆富士山の世界文化遺産登録が現実のものとなりそうだ。との報道を受け、関連銘柄が大いににぎわった。ヒトの手が加えられてきたことから、屋久島や小笠原諸島などのような世界自然遺産への登録は難しく、文化遺産として登録されることになったもの。政府が4月30日に、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関から「富士山」の世界文化遺産への登録を求める勧告を受けたと発表。ユネスコが6月の世界遺産委員会で文化遺産として最終決定する見通しだという。■山梨県を中心に富士山麓を地盤とする富士急(9010)は150円高の1065円ストップ高で寄り付き、ストップ高買い気配で11.5万株の買い注文を残して終了した。●また、宿泊予約サイト運営の一休(2450)は活況裏に大幅続伸。一時3万5000円高の18万8000円まで上昇し2006年10月以来6年7カ月ぶり高値を付けた。そして、旅行関連、レジャー関連、登山ウェアやシューズ関連株などがそろって好人気となった。登山需要の急拡大が予想されるなか、●アウトドア用品を手掛けるヒマラヤ(7514)は大幅続伸し07年2月以来の高値を付け、●登山靴を取り扱うABCマート(2670)、●アシックス(7936)も好人気となった。まだまだ関連銘柄が出てきそうだ。日本(関東圏)に戻る機上や船上から最初に目に飛び込んでくるのが富士山であり、海外でももっとも知られた日本の象徴だ。関連需要はこれまでの世界遺産・文化遺産とはケタ違いの規模になる筈だ。もっとも、冬の富士山頂への道はヒマラヤ級の厳しい世界であるとは、新田次郎氏などの小説やテレビ・ドキュメンタリーなどで知られており、ひとを寄せ付けない面もある!が、マーケットではさてどうか・・。

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◆さて、30日のNYダウは11日に付けた最高値にあと26ドルと迫り、ナスダック指数は2000年11月以来の高値、SP500種指数は07年10月の最高値を更新した。日経平均が1989年大納会最高値3万8915円に対し35%強の水準にとどまっている国とは大違いだ。もっとも、直近の市況解説では、「経済指標が芳しくない」から「株式は売り」ではなく、「金融緩和が継続されるから株式は買い」という文脈が目立ってきた。「地上げ」という言葉がニュース解説などマスコミに氾濫した1980年代後半のバブル期の公定歩合は(当時)戦後最低であり、金融バブルがはじけた後の2000年代前半での量的規制緩和時代にも株式は大幅反騰した。そして、昨秋からの「アベノミクス」の3本の矢のひとつ量的・質的金融緩和が直近の東京マーケットの投資環境。米FRB、ユーロECBもまた、金融緩和継続で景気失速を回避し浮上を目指す。

◆片倉工(3001)は4月相場で577円の長大陽線を立ち上げ、昨年11月安値653円から2.7倍弱の上昇。ここからは力相場の域に入る。最低単位を残して利益確定売りをしても良しであろう。●一方、日銀(8301)は3月高値9.4万円から6.8万円まで下げてきた。3月安値6万300円前後での動向が注目点。●プリマハム(2281)は280円台で引けた。決算発表の13日14時台までに過半を利益確定売りしたい。以前記したように同社の14年3月期業績予想発表が「渋い」ことから失望売りが出る場合があるからだ。292円となれば昨年末終値から株価倍化達成だが・・、さてどうか?

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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