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2015/11/05

◆日経平均株価は前日比189円41銭(1.00%)高の1万9116円50銭と続伸した。前日の新規上場で好発進した日本郵政(6178)と傘下のゆうちょ銀行(7181)、かんぽ生命保険(7182)3社は揃って続伸し、連日で代金トップ3となった。売買代金上位では、4位ソフトバンク(9984)、5位トヨタ(7203)と続き、9位の三菱商(8058)が大幅反落となったものの、トップ10銘柄中9銘柄が上昇し、相場地合いの強さを示した。前日にイエレン米FRB議長が議会証言で12月の利上げへの可能性を示したことから、円は対ドルで121円台央に続落。朝方から、買いが先行、日経平均は8月28日以来の水準に戻してきた。
 出来高は24.53億株と前日比減少も5日連続の20億株超維持、売買代金も減少したものの2日連続の3兆円台と高水準となった。

 1990年代に本社工場を見学したセーレン(3569)については何度か当欄で紹介してきた。この日後場中に発表した今16年3月期第2四半期累計(4-9月)連結経常利益は前年同期比29.8%増の40.4億円と伸びた。通期経常利益予想を86億円と小幅増額し、増益率は14.6%増から17.3%増と拡大、9期ぶり過去最高益予想に上乗せとすこぶる好調裏に着地した。株価は1500円と06年9月以来の高値を付けてきた。しかし、4期連続経常2ケタ増益にあり、PERは地味系人気薄銘柄とあって15倍台。ひと調整するか?出来高を確認しつつ「買い場」を探したい。

 国内事業では、快適性を追求した高付加価値商品が伸び、新型最高級車採用のビスコテックス加飾パネルは計画を上回る発注を受ける順調なスタートとなった。原料や染料価格の高騰はあったものの生産効率化、調達改善で製造コスト増の一部を吸収し前年同期比増収・増益となった。海外では、自動車販売台数が好調に推移する米国や外資系メーカーの新規車種獲得が進むブラジルで売上高を伸ばした。今後の事業戦略として製品化、販売拡大を図るため、今年5月に中国河北省で自動車用シート材の裁断・縫製・販売事業を行う新会社を設立している。海外事業売上高は前年同期比10.9%増の300億円強、営業利益は20.4%増の24.4億円と伸びた。

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◆筆者は米ケロッグ系のシリアルを昼食としてよく利用しているが、この日、シリアルで業績を伸ばしてきたカルビー(2229)が大幅続伸した。一時、前日に比210円高の4795円まであった。4日発表の16年3月期第2四半期連結営業利益が前期比12%増の128億円と伸び同期として最高益となったことが好感されたもの。シリアル「フルグラ」や韓国でのポテトチップス販売が好調で業績を押し上げた。Gサックス証券では5日付けで、同証券予想営業利益(123億円)を上回ったとし、想定以上と評価。投資判断「中立」を継続したが目標株価を4400円から4750円に引き上げている。明日も堅調推移なら週足は8月最終週以来の中・長期移動平均線超えとなる。ここからウォッチングを開始する。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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