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2007/08/01

◆2月下旬の「中国発世界同時株安」時に、米国で盛んに論議されたのは、中国の株式バブルの暴発が世界株式市場に脅威となる、との見方。米国自身の「住宅ローン問題」に対して、筆者同様に楽観視する向きが大半だった。今でも、サブプライムローン(低信用力の個人向け住宅融資)の焦げ付き問題は、彼らが盛んに借りこんでいた頃から、「その危険性が喧伝されており、米株式市場には不安材料」と認識されていたものだ。したがって、本欄は、98年のLTC破綻ショック時とは違い、<既に認識済みの問題が市場の最終的な脅威になることはない>と認識していた。が、8月初めの日、アジア・太平洋17市場では、ベトナム、バングラデシュを除く15市場が3〜4%の大幅下落となった。日本では東証1部市場の値下がり銘柄数が1496(値上がりは191)と全面安。日経平均は377円安の1万6870円と大幅安で3日続落。1万8200円台後半の2月下旬以降の上値関門を抜けきれず急失速した。日足ベースの200日移動平均線、週足ベースの52週線割れとなり、先行き調整色の強い展開が予想される。

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◆が、発表がピークを超えた日本企業の4〜6月期連結業績はすこぶる順調だ。先行き不透明感が強いとし、通期業績予想の増額修正に踏み切る企業は少ない。が、本欄では、「10月に発表される中間決算と併せて通期増額修正を発表する企業が続出する」とみており、この高値波乱期は突っ込み買いで臨むべきだとみる。新日鉄(5401)など鉄鋼株、商船三井(9104)など海運株、東芝(6502)など原子力関連株、三菱重(7011)など市場拡大する航空機産業関連株など主力大型株がどこまでチャートが屈折するか、復活の芽が残っているのかに注目し、非鉄・貴金属市況高騰に絡む住友鉱(5713)や日製鋼(5631)など原子力関連株のうちどこが押し目を拾えるのか、天井を打ってしまったのかそれぞれ、見極めることが必要となる。

◆薄膜太陽電池製造装置市場の拡大に伴い業容の激変が期待されるアルバック(6728)、その露払い役でシリコン加工に強みを持つ石井表記(6336)、東京製綱(5981)はやはり、この株価波乱期こそチャンスとみて押し目を拾っていきたい。■原子力関連株では、通期増額修正発表の筆者年間注目株・東芝プラント(1983)に期待。●原子力装置向け高温・高圧バルブで断トツのトウアバルブ(6466・東2)は50万円台央前後への調整期入りを歓迎し、「原発関連主役3本柱」の1本として、強気で拾っていきたい。■直近号で強気してきた立川市地盤の土地含み益関連株・立飛企業(8821)は1日の「路線価」2年連続上昇を背景に「長期強気」を継続も、短期は7500円の90年8月以来高値示現で利食い売り推奨。●高機能ドッグ保有の名村造船(7014・大)は一段高相場に期待!

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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