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2008/04/01

◆クミアイ化(4996)がストップ高し、東証1部の値上がり率ランキングでトップとなった。さらに、値上がり率上位20位までのなかに「農業」関連株としてくくることのできる農薬、肥料、農機関連株がズラリ並んだ。6位に井関農機(6310)、16位にイハラケミカル工業(4989)、18位にコープケミカル(4003)、19位には共立(6313)・・という具合に。<中国の中毒ギョーザ事件による食の安全問題や海外穀物市況高を反映した製品価格への転嫁、砂漠化など地球温暖化問題、水の偏在問題、新興国の経済発展に伴う食生活の向上と世界各国の食糧資源獲得競争・・>などがクローズアップされるなか、「(自給率が低い)日本の食が危ない」との見方が広がっていることを背景に、「食料増産に関連する低位材料株として目先資金の思惑買いを呼んでいる」との見方がある。が、「このままでは日本の食は大変なことになる」可能性は高いが、この場合は後講釈、もしくは、買い方が買い仕掛けるための方便か。全般相場の方向性が見えないことから、つなぎの相場が続いているだけのことと考えたほうが良い。●クミアイ化の場合は、1月16日につけた02年12月以来安値148円を大底に、2月25日安値149円を二番底としたW底をきっちり形成した後、上値を追い始めた。3月28日現在の信用倍率は0.5倍と倍の売り残株数(520万株)を抱えており、同日の逆日歩は1株につき1円50銭となった。基本は、需給の良い低位材料株として、方向性の見えない相場環境のなかで人気を集めているだけのこと。のこのこ出て行くことはない。

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◆この日朝、発表の日銀「企業短観」は予想通り業況DIが前回調査から悪化したが、ここまで株価が大きく下げていたこともあり、前年度末相場が「お化粧買い」もはいらなかったのとは逆に、買いが先行し、1日の米国株高を先取り買いする格好となった。しかし、出来高、売買代金とも依然低水準。引き続き、方向性のないその日暮らしの相場展開となろう。●プロデュース(6263・ジャス)が、43万2000円まで買われ4日ぶりに急反発。3月27日の年初来高値42万8000円を更新した。前日も石井表記(6336・東2)が昨年来高値を更新するなど「太陽電池関連株」人気の拡大が続く。同社は薄膜系太陽電池パネル検査装置などを手掛けており、業績はすこぶる好調。株価は1月16日につけた27万900円の上場来安値を基点に上昇基調に転じたもの。昨年10月23日の分割落ち後高値46万5000円を突破したところから、新たな上昇相場が始まると考えて、強気で攻めたい。上場翌月の06年1月最高値後はいいとこ無しの下落基調が続いただけに、長い上昇相場が期待される。●同じようなチャートが採血管準備装置を手掛けるテクノメディカ(6678)が描いている。業績は変化率こそやや低いが順調。PER割安感は強く上昇余地は大。03年秋上場来、今年1月22日の上場来安値15万円まで下げ続けてきた。「満つれば欠くる、欠くれば、満つる」という言葉もある。いま、ようやく底打ち、この日25日移動平均線が75日線を上抜くゴールデンクロスを示現し、25.38万円にある200日線突破から長期上昇基調転換が期待される。●低位材料株相場に乗れそうなのはこの日も戻り高値圏で頑強だった神鋼電(6507)。28日号紹介の通り、菱重工(7011)のMRJ関連かつ風力発電関連株であり強気で攻めたい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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