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2011/09/21

◆日経平均は前日比19円高の8741円と小反発。20日の欧州では、ギリシャからの報道で、「欧州連合(EU)、国際通貨基金(IMF)、欧州中央銀行(ECB)の査察団が10月初めにアテネを訪問し、ギリシャ経済の審査を完了する計画」だと報じたことを受け、楽観論から欧州株は急反発した。が、米国市場では買い材料視されず、20日から21日にかけて開催中の連邦公開市場委員会(FOMC)での景気浮揚を目指した動きに期待した買いが先行した。が、ギリシャ懸念が上値を抑える格好で、NYダウはわずか上げたものの、他の株式指標はそろって続落した。東京市場では、この流れを受け、日経平均は小安く始動した。その後、中国で発表された景気先行指数が上昇したことから中国経済は堅調との見方が広がり大幅反発、東アジア株もそろって急反発した。東京でも、円が対ドルで8月19日の戦後最高値75円95銭に迫る76円12銭まで急伸したものの、日経平均は後場、上げ幅を拡大する場面があった。円が続伸するなかも相場が上げたのは輸出関連セクター。もっとも、23日からの3連休を控えているうえ、バーナンキFRB(米連邦準備制度理事会)議長が先に、日程を1日増やし2日間とした米FOMCで果たしてどのような景気対策が出るのか見たいといった様子見気分が広がり、後場後半はやや上げ幅を縮小した。様子見気分の強さは、出来高が15億株割れ、売買代金1兆円割れに見てとれた。

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◆IMFは20日、世界経済見通しを発表した。それによると、11年度、12年度世界成長率とも4%予測とし、6月予想の4.3%、4.5%から下方修正した。そして、11年の米国経済見通しは、6月の2.5%から1.5%に引き下げた。米FOMCでインパクトの乏しい政策発表となれば失望が走る。ただ、テクニカル面では、日米とも厳しい状況に変わりはないが、NYダウのほうが日経平均よりもはるか良い型だ。NYダウの終値安値は8月10日の1万719ドル(ザラ場では9日の1万604ドル)であり、その後、下値が切り上がっており、8月31日の終値戻り高値1万1613ドルをクリア(20日終値は1万408ドル)すれば、上値をトライする格好が出来上がる。残念ながら、日経平均は8月9日安値8652円に対し、8月22日に8628円、9月14日8518円と安値を更新中だ。そして、9月1日の戻り高値9060円(取引時間中高値は9098円)をクリアしなければ、中勢上昇基調に転じることはない。そして、日本市場の売買シェア6割超の海外投資家売りが続くなかで、厳しい戦いから解放される「時」が見えてこない・・。

◆当欄は残念ながら、目下、腰が浮いた状況が続いている。●マクドナルド(2702)は上値がじわりと切り下がるなか2000円台でのもみ合いが続く。26週、52週線回復を回復した後でなければ、「買い」はない。10月10日前後に発表される9月度既存店売上高は、対象となる昨年9月が2.3%増と低い伸びだったことから3カ月ぶりにプラスに転じる?その時、市場の反応をみたい。●栄研化(4549)も9月16日につけた2月以来の高値1100円から、2日間で1000円へと失速。1100円前後の壁にまたはじかれた格好だ。しかし、200日線や52週線に下支えされている間は上昇基調とみて、両移動平均線接近場面では「買い」ウォッチングすべきであろう。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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