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2009/11/06

◆11月第1週末の日経平均は71円高の9789円と反発した。しかし、全般値下がり銘柄数が多く、TOPIXは0.95ポイント安の874とわずかだが続落した。5日のNYダウは203ドル高と急伸し、1万ドル台を回復して終った。加えて、為替の落ち着きもありハイテク・輸出関連株を中心に日経平均指数採用銘柄が相場を押し上げた。が、全般は6日の米雇用統計発表を控え、模様眺め気分が強く、値下がり銘柄数が圧倒しTOPIXは軟調に推移した。そして、今週の日経平均週足は26週線を一度も上回る場面がないまま3月第3週以来の26週線割れで終った。■5日の米国市場では、6日の雇用統計発表の前に、前週1週間の失業保険申請件数が予想を下回ったこと、ネットワーク機器大手の増収転換見通発表などを背景に買いが広がった。NYダウ指数採用30銘柄すべてが値上りし、203ドル高の1万5ドルと1万ドル台を回復した。直近では、強弱感が対立し100ドル超の上げ下げが頻繁となっているが、昨秋もしくは今春の安値を基点とした上昇基調が決定的に壊れた主要株式市場はまだ見あたらないことは心強い。日本の各市場のパターンは悪化しているが、英独株式市場、NY原油先物、NY金などの商品指数からフィラデルフィア半導体指数まで上昇基調を刻んでいる。■米国高のバックアップにも東京市場の反応が鈍いことは懸念されるが、日経平均指数採用225銘柄のPERはきのう現在35倍台へと降りてきた。9月30日は39.6倍だった。企業の決算発表が続いており、PERがどの水準まで下がるのかが注目される。

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◆セブン銀(8410)が20万円を割り込み、10月20日に付けた年初来安値の19万5100円にあと600円と肉薄する場面があった。5日に、今3月期単独業績予想の減額修正を発表、減収減益見通しを示したことが嫌気された。当欄では、10月29日号で、「セブン銀のチェックを久々に開始しよう」と記し、「ここからの下げは限定的といえる。きょう、来年1月26日より個人向けローンサービスを開始すると発表した。同社は、現金の引き出しや振り込みなど決済サービスに特化してきたが、新たに、10万円を限度としたローンサービス事業が加わった」としたが、減額修正は、ATMの受け入れ手数料単価が当初見込みを下回るためとあっては、距離を置きたい。読みも考えも浅かったといわざるをえない。いったんチェック銘柄から外す。●今もチェックを続けるCCC(4756)は年初来安値を更新した後、上げに転じ、600円台を回復して終った。5日に、今10年3月期連結純利益予想を140億円から85億円に大幅減額修正したことが嫌気された。「TSUTAYA」でのCD・DVD販売不振が理由とあって売りが広がるの当然だ。が、大量の在庫処分に踏み切る事業再編にかかる損失であれば次期以降の期待感が買いに走らせたといえよう。ただ上値は重く、戻り売りのチャートとなっている。様子見が賢明とみる。●3日ぶりに切り返し週足陽線で終えたのは日電産(6594)。10月高値組では当欄は日電産のほか東芝(6502)、スクリーン(7735)を買い推奨した。この3社株とも6週線・13週線沿いの上昇が崩れていない。中でも、きれいな上昇基調を描いているのが日電産だ。あと2社は「13週線前後で打診買いしたい絵」を描きつつある。ただし、10月相場の反動安となれば、26週線を見に行く相場も想定して臨みたい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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