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2010/12/20

◆12月第4週明け、日経平均は前週末比87円安の1万216円と続落、TOPIXもまた続落した。朝方から小安く始まり、後場に下げ幅を拡大する展開となった。17日東京市場の取引終了後に、米格付け会社ムーディーズがアイルランド国債格付けを5段階(「Aa2」から「Baa1」に)引き下げ、見通しをネガティブとしたことから、欧州債務懸念が広がり17日の欧州株は下落、米国株は小反落した。加えて、韓国軍が大延坪島で海上射撃訓練を20日に実施すると伝わり、朝鮮半島が緊迫。直近で軟調展開が続いている中国市場では利上げ懸念も重なり上海総合指数は1.25%の5日続落(一時3%前後の下げ)、アジア新興市場はインドを除きそろって下落した。東京外為市場では朝鮮半島緊迫も円は対ユーロで1円以上上昇し、対ドルでも円が続伸した。■10年相場も残り2週となった東京市場では、9月安値から前週にかけて買われてきた輸出関連、金融関連、素材・資源関連・・など幅広く利益確定売りが出やすくなっているとあって、TOPIX全33業種中30業種が下落した。引き続き、新年を前に、利益確定売りが先行しやすい展開が続きそうだ。世界でもきわめてまれなデフレ状況が続く日本の株価だが、株価の物指しがあいまいであり、相対性がある。対アジアでの株価比較出遅れ感から海外投資家は10月以降日本株買いを実施、12月第2週までの2カ月半で1.12兆円買い越した。そして、日経平均は9月安値8796円から、12月高値1万373円まで17.9%とそれなりの反発相場が実現したといえる(2010年のここまでトータルでは2.92兆円の買い越し)。売り方は個人が1.21兆円、生・損保0.19兆円、そして、証券会社の自己売買は0.25兆円の買い越し・・。さて、当欄銘柄で9月安値から日経平均以上の上昇率となっているメッセージ(2400)は、前週末に07年2月の高値24.8万円にあと3000円届かず、直近は高値波乱気味だ。買いは落ち着き先を見てからとしよう。●また、推奨が遅れたシロキ(7243)はこの日316円の年初来高値を付けた後、下げに転じた。が、資本が事業に沿った格好でトヨタ系に移ったここからの業容拡大に期待すれば、8年ぶりに過去最高見通しにある今11年3月期連結経常利益、予想経常利益率4.7%はもっと伸びると期待してよさそうだ。残念ながら昨年8月戻り高値318円突破で二段上げに弾みが付くの計算は先送りされた?が、引き続き、「買い」姿勢でウォッチングを続けよう。●マクドナルド(2702)は今年6月の高値2099円から8月安値まで194円(9.3%)下げたが、12月10日高値2150円から同率だと1951円となる、きょう現在1969円に上昇してきた52週線を18円下回る水準だ。当面の下値目処は52週線とすべきか。きょうの出来高は49.4万株だ。当欄が注目したころは10万株未満であり、その後も10万株台がやっとだったのに、下げ相場でこの出来高とは、逆ではないか!株価の頭が抑えられるのはこのいびつさのせいか?●きょう戻り高値5.62万円を付けた後、上げ幅を縮小。剣先を上にした格好の上ヒゲの長い日足となってしまったのは独立系のネット広告代理店のセプテニHD(4293)だ。200日線や52週線をクリアした後のここから「買いウォッチング」を開始しよう。この株もここまら長い付き合いとなる?

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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