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2009/09/08

◆1ドル=92円台前半に円高が進むなかも、日経平均は前日比72円高の1万393円と続伸。7日の米国市場は休場だったが、大引けにかけ上げ幅を拡大する展開となった。もっとも、1日の上下幅は93円と100円に満たず、方向感の乏しい展開との印象が強かった。

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◆民主党の鳩山由紀夫代表が7日の講演で、「温暖化ガス削減の中期目標を1990年比25%削減する」と述べ、麻生太郎首相が6月に示した「05年比15%削減」を大幅に上回る削減目標を示した。鳩山代表が22日に国連で表明する予定にあり、環境対応車用リチウムイオン電池関連株や太陽光発電など再利用可能な自然エネルギー関連株をはじめとした環境関連株物色の動きが広がった。●リチウムイオン電池関連株人気に乗り8月に正極材工場を米国に建設すると報じられた戸田工(4100)は直近で大幅反落したこともあり、大引けでストップ高比例配分となり、なおストップ高買い気配で50万株弱の買いものを残した。●GSユアサ(6674)が大幅高で3日続伸。鳩山民主党代表が温暖化ガス削減の中期目標を示したことが背景にあり、ハイブリッド車、電気自動車向けリチウムイオン電池関連銘柄の本命株が同社であったことから買い戻しや押し目買いを急がせた。6月高値から値幅整理はほぼ終了、日柄整理も進んでいる。そして、26週移動平均線に急接近していたことも買いを誘ったといえる。26週線に接近したところから上げに転じたことを考えれば、上値を試す動きが期待できそうだ。

◆一方、風力発電関連株では日風開(2766)が1万9000円高の38万3000円と大幅続伸した。7日に、「日立(6501)と、CaFrESS(風力発電に蓄電池を活用し、電力の出力を安定させ、効率的に送電を行うシステム)技術、スマートグリッド(次世代送電網)技術などの事業協力に関する基本合意書を締結した」と発表したことが手掛かり材料視された。同社が手掛けるCaFrESS事業の先行き拡大を期待した買いが先行した。26週線に接近していたことも押し目買いを誘った。

◆井関(6310)が4日に75日移動平均線、13週線にタッチした後、小幅続伸してきた。8日の日経新聞朝刊は「井関の09年度の中国売上高が前年同期比2倍の見込み」だと報じた。農業再生も長年の日本の課題。民主党政権下で農業再生に向けた新たな動きが胎動するか?引き続き、26週線接近から上方反転が期待されるクミアイ化(4996)、25日線が下から突き上げてきたイハラケミカル(4989)、75日線を若干割り込んでいるものの、下から26週線が上昇しているクボタ(6326)など農業関連株を井関がリードする動きが見られるか注目したい。

◆介護関連株の星取表は4勝5敗。主戦と期待のニチイ学館(9792)は4ケタ割れ。もっとも、967円には75日線が控えており、下値不安は乏しいとみる。当欄期待のメッセージ(2400)は17万7000円引けとなり7月につけた17万8700円の年初来高値に急接近。18万円台乗せ以降の相場に期待ができそうだ。民主党新政権の下でも「認定事業者に対する介護報酬を加算し、介護労働者の賃金を月額4万円引き上げるとされており、介護従事者の待遇改善が加速度的に進む見通しにある」との見方もある。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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