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2009/07/01

◆日経平均株価は終盤に崩れ前日比18円安の9939円と反落で7月相場がスタートした。30日の欧米株が下げたうえ、寄り付き前に発表された6月調査の日銀「短観」で、大企業製造業の業況判断DIがマイナス48と、前回水準を10ポイント上回ったものの、市場予想平均を下回ったとされ、景気持ち直しはみられたものの、先行き景気回復の鈍さや持続性が懸念され、利益確定売りが先行して始まった。■ただ、この日、中国が発表した6月製造業購買担当者景況感指数(PMI)が好不況判断のポイント50を4カ月連続で上回ったことが判明した後、次第高となり14時過ぎには6月15日以来半月ぶり高値水準を付けた。しかし、同月12日のザラバ年初来高値1万170円に届かなかったことから、戻り待ちの売りや利益確定売りが広がり、引けにかけ急速に値を消していき小幅安での大引けとなった。また、1日の米6月IMS製造業景況感指数発表を見たいとして、後半は買いが手控えられたとの見方もあった。 

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◆鉄道インフラ関連株が大いににぎわった。前日夜のNHKニュースで、JR東海(9022)トップが米国で新幹線を売り込みに行ってる場面があった。オバマ米大統領が「高速鉄道のインフラ整備」で景気押し上げ、雇用拡大、低炭素化社会つくりを目指すなか、安全性で他を圧倒する新幹線を売り込む。強敵はスピードで圧倒するフランス。この日、当欄チェックの5関連銘柄中、川重(7012)を除く、東洋電機(6505)、日信号(6741)、日本車両(7102)、近畿車(7122)がそろって年初来高値を更新。日車両はほぼ12年ぶり高値、近畿車は13年ぶり高値、東洋電は2年8カ月ぶり高値、そして、日信号はほぼ2年ぶりの高値をつけた。なかで、日車両はJR東海子会社として新幹線「N700系」を製造しているとあって人気は上々。また、従来からの筆者注目株である日信号は今期予想PER16倍と割安感が強く、信用需給面の荷もたれ感はない。米国だけでなく、中国、インドなど高速鉄道インフラ整備が急がれる国は多い。

◆また、農業株も当欄の中核。農機最大手のクボタ(6326)は時価総額が1兆円を超え機械株中で上位だ。一方、調整が続いているのは農薬関連株。が、農薬にも海外がある。調整中のなかトップピックはクミアイ化(4996)、イハラケミ(4989) か。ともに 5月末に飛び、6月は一段上でモミ合う展開が続いた。両社株とも25日移動平均線が下から突き上げる格好となっている。

◆介護株は沈んだが、最大手のニチイ学館(9792)が988円の年初来高値を付けたことは収穫。「月曜日高の尻すぼみ」で週足陰線となるのが怖いが、900円台前半までの調整シーンがあれば拾っていきたい。●この日で6日続伸、年初来高値457円を更新したのが日本医療(9652)。東証2部銘柄だが、東証2部株指数も新興市場の各指数とともに3月安値からの上昇が今も継続中であり、05年秋以降、ジリ貧基調にあった銘柄が、起き上がろうとしているここは、まず、打診買いしたい。ちなみに、今10年3月期連結業績予想は、減収大幅増益で前々期並み近づく利益回復予想にあるが、信頼性に乏しいとみられたのか、予想PERは7倍台、PBRは0.63倍にとどまる!

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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