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2010/02/19

◆2月第3週末の東京株式市場で、日経平均は前日比212円安の1万123円と4日ぶりに反落、4週連続で中期相場を占う26週移動平均線を割り込んだ。18日の米株式市場終了後に米連邦準備制度理事会(FRB)が公定歩合を0.25%引き上げ0.75%とすると発表、ショックが走った。想定以上に早く、しかも、その幅が0.25ポイントと予想を上回ったものだったことから、次第安となり、安値引けとなった。■鳩山政権がどうあがこうとも内需による景気の牽引は期待できない。外需効果により日本経済、企業、株式市場はここまでどうにかつないできた。「米利上げをきっかけに世界経済、株式市場が陰ることにでもなれば、世界のマーケットはもう一度、下値調べに入らざるを得ない」といった不安が広がった。この日、中国、台湾株式市場は旧正月休場だったが、開場したアジア・太平洋市場はそろって下げた。英国など欧州市場は開場後の早い時間、急落スタートから下げ幅縮小やプラスになる展開がみられた。が、結果は?豊富な流動性に支えられて、世界の為替、商品、株式・・市場は活況を呈してきた。19日の米国市場の結果次第では、海外投資家次第の東京市場は再び厳しい状況を迎える可能性が大である。■もっとも、各国とも「出口戦略」を考えていたところであり、アメリカが自らの背中を押した格好になったが、米国市場の結果に対し週明けの相場がどう反応するかをまず見よう。

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◆いったん、急落した後に、織り込み済みとなる可能性もある。その意味では、日経平均が4週連続で26週線を割り込んだことは痛い。昨年11月相場では4週連続26週線割れとなった後、海外勢の一気の大量買いに連騰。息を吹き返し、1月相場へとつながった。が、その時は、過剰流動性に助けられたものだ。週明け以降に同時株安となった場合は、二匹目の泥鰌はいない。幸い、終値では52週線を割り込んでいない。が、それも、米国株高があってのことだ。きょうまで9日連続で1兆4000億円割れ、出来高は今週5日間とも20億株割れ・・の状況下だが、200日線や26週、52週線沿いに美しい下値切り上げチャートを描いている銘柄の、その移動平均線に接近したり、絡んでいたり、若干、下回ったところで踏み止まっている銘柄を探し、チェックしよう。■バイオベンチャーのそーせい(4565)は52週線が、スクリーン(7735)は26週線が、利益確定売りに急落した楽天(4755)は26週線もしくは52週線まで下げる可能性を残すが、突っ込み場面をにらみ、買いタイミングを計りたい。日本調剤(3341)は52週線水準まで下げれば狙い目となるのだが・・。●当欄10日号で紹介のエイチアイ(3846)はきょう1月28日に付けた08年7月以来の高値に接近した。前回の紹介時は、9日に、パナソニック(6752)が3次元(3D)テレビを4月23日から発売すると発表したことから、3D描写エンジンを主力とする同社の業容拡大を期待したもの。Jキャメロン監督の3D映画「アバター」の世界的大ヒットで、新たな3D映像が人を呼び込むことが判明。3Dテレビへの期待感が高まり、同社業績への期待感が高まった。突っ込み場面を買うのはなかなか難しいが、長期にわたり低迷してきた同社株が昨年2月の上場来安値2万4000円から始めた上昇相場に、ロスカット価格を設定した上、乗り出すのはそれほど悪いはなしではないと思うが・・。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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