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2005/11/30

◆11月の平均株価は、月足大陽線で、1265円(9.30%)上昇。5月から7カ月連続上昇で、ITバブル期の1999年9月から2000年3月に並んだ。きょうは寄り付き直後に1万5013円の高値をつけたことで、心理的な目標達成感が生まれた。その後は引けにかけ、先駆した主力株から利益確定売りに下げ、先物市場で売りが優勢となったこともあり裁定解消売りに押された。あすからは12月相場。10月相場が想定どおり調整したことで、11月相場は高値警戒感が強まるなかでも「強すぎる」といわれる相場が最後まで続いた。できれば、大納会から新年相場入り前後にもたついて(調整して)欲しいものだが、買い気が旺盛なだけに走ってしまう可能性も強い。

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◆きょうTOPIX33業種中上昇したのは12業種だが、大手商社株に年初来高値更新が相次いだが、三菱商事(8058)は引けにかけ下げに転じ、三井物産(8031)は高値更新に至らず小幅高で終った。利益確定売り圧力は強い。しかし、原油価格が調整色にあるなか、米国の寒波動向に注目が集まり始めており、LNG価格が上昇機運にあるといい、プラントの千代田化工(6366)、日揮(1963)が年初来高値を更新し、本欄長期注目株の新興プラン(6379・2部)も一時48円高の567円まで買われ94年7月以来11年4カ月ぶりの高値を付けた。もちろん、東洋エンジ(6330)やトーヨーカネツ(6369)も急伸した。オイルマネーの流入が言われる中では、プラント関連や商社株人気が続く可能性は高い。まして、三菱商の予想PERは12倍台に過ぎないし、三井物は13倍、住友商事(8053)は12.7倍、伊藤忠(8001)は12倍(実質15.4倍)、双日ホールディングス(2768)は7.1倍台にとどまり、依然、商社株のPER割安感は強い。新年に新たな相場水域に突入すると考えても不思議ない。◎また、野村証券の投資判断「2」を後ろ盾に2年前の目標株価500円台乗せを果たした、かつてのボロ株新興プランがどこまで上値を追えるか引き続き注目したい。

◆きょう、集中人気は航空機関連株。東証1部出来高トップは9400万株強の三菱重工(7011)だ。「世界的に航空機需要が旺盛で、受注拡大期待が大きい。世界トップの企業を買いたいという、外国人の資金が流入している」との指摘もあるが、三菱重工はなんだかんだとトップ企業らしくない企業だが!図体はでかい。どんぶり勘定で買うのならやはり三菱重工ということか。◎しかし、このセクターでの本欄注目株は、先に紹介した通り石川島(7013)である。3カ月連続月足長大陽線となり、01年9月以来の300円台回復で高値警戒感が強まろうが、きょうほぼ1カ月間調整しての年初来高値更新である。東京ウォーターフロント・豊洲開発という面も含めて中期強気で攻めたい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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