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2006/11/24

◆22日に発表された11月の月例報告で、景気拡大が4年10カ月となり、「戦後最長だったいざなぎ景気」を超えた。しかし、消費判断を下方修正し、景気の基調判断を引き下げた。おまけに、22日の米国為替市場、そして今朝の東京で、「(ユーロ高を受け)1ドル=116円台に円高ドル安が進行」した。休日前に本欄が、日経平均への淡い期待として記した、「もし今週末24日に、日経平均がきょうの終値1万5914円水準で終ったならば、かなり高い確率で目先リバウンドに入りそうだ」との見方は反故となった。前号の「10月最終週に戻り高値1万6901円をつけ、今週まで4週連続で週足陰線を引いた。しかも、<今週は安値圏で下ヒゲの長い、小さな陰線足を引く>ことになり、リバウンドがあっても当然だというサインを発信する」との見方はあえなく消失した。トヨタ(7203)は340円の週足陰線を引きキヤノン(7751)は230円の陰線となるなど主力株も調整気分。野村HD(8604)は米国発の世界同時株高が進むなか、「ひとり負けの日本株の象徴として」年初来安値を更新した。軟調相場が続くなか、業績悪化を懸念した売りが広がった。一部ではかつて、日経平均叩きの悪役といわれた「日経平均リンク債」が相当安値で仕組まれており、期日を迎える11月末にかけ派手に売り叩いてくるのではないか、との声も聞かれた(このことについては確認できていない)。

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◆29日には、鉱工業生産指数が発表される。直近発表された経済指標は、GDP以外ほとんど市場を裏切る結果となったが、「鉱工業生産も低調」との見方がある(ただ、マイナスでも市場予想を上回れば、株価は上昇しよう)。注目は市場体温計・新日鉄(5401)の動き。上値が少しずつ切り下がるなか、高値圏での強い動きが続いている。6月安値370円から9月高値513円まで13本の週足連続陽線で駆け上がった。高値の翌週から来週で12週目を迎える。「11月下旬の闇を通りぬければ、(今はまったく期待がしぼんでしまっている)12月相場にそれなりの切り返しの相場が期待できる」と見ている。

◆三菱鉛筆(7976)が1699円まで買われ91年6月以来15年5カ月ぶり高値となった。11月の月足は長大陽線となる!2ケタ増益の割安株であり、「えんぴつで奥の細道」のヒットが写本・塗り絵関連グッズ人気の輪を広げる。一方、米国ではゲルボールペンが伸張しており、企業も株価も上昇基調が継続しているのだ。暮れまでが年内勝負のつもりで持続。

◆<<筆者の私用のため週明け、27日から29日までの3日間、本欄は休ませていただきます。30日分より再開いたします。ぜひ、ご贔屓お願いします>>

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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