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2009/02/12

◆日経平均は3日続落かつ3日連続の8000円割れとなった。一時7685円まで下げ、1月26日の直近安値に急接近する場面もあった。11日の米国株はNYダウが3日ぶりに小反発したものの、10日に381ドルの大幅下げとなったことを織り込む格好で、東京市場の下げ幅は大きくなった。ロシアの民間債務返済繰り延べ要請を欧州金融機関が受けたと伝わり欧州株式やユーロが下げ、この日の円は瞬間だが1ドル=89円台をのぞく1円以上の円高となった。さらに、アジア株式が続落したこともあり売り優勢の展開となった。

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◆米国では、総額8000億ドル超の景気対策法案が両院協議会でまとまる方向にあるが、金融安定化策はガイドナー財務長官の上院議会の証言でも詳細が伝わらなかったことから、「バッドバンク」創設はなさそうだとの見方が強まり、NYダウは小反発も2日連続で8000ドル割れとなった。日経平均も一段安し8000円がやや遠くなった。

◆最大4000億ドル(約36兆円)といわれるロシア民間対外債務問題が、欧州金融機関を襲っている。第二のロシア危機につながるとの懸念が高まっている。つれて、円高懸念が日本の主力輸出株放れを後押ししかねない。日経平均の8000円攻防戦の目先は楽観視できない。

◆企業向けにネットワークのセキュリティーサービスを開発・運用サービスするバリオセキュア(3809)に注目。発行済み株式総数5万8000株強で、06年6月に株式を大証・ヘラクレスに新規上場。昨年12月に5万4400円の上場来安値を付けてようやく底入れ。ジリ貧基調に2ケタ台の薄商いが長く続いてきた。が、今年1月6日に08年11月中間単独決算を発表。経常利益が15%増の2.8億円と好調裏に着地し、併せて、発行済み株式総数の1.7%にあたる1000株、5000万円を上限に自社株式取得枠を設定したと発表した後は、3ケタの出来高をコンスタントに刻み始め、同時に株価も、急伸。1月14日には8万1800円まで買われた。バリオは目先投資には向かない。が、今09年5月期業績は20%前後の増収増益予想と2ケタ成長が続く見通しにあり、予想PERは11倍台にとどまる。ここからウォッチングを開始する。中長期では時価の買いも可とみる。

◆介護報酬引き上げ関連株では最大手のニチイ学館(9792)が大幅続伸した。一時1490円まで買われ、昨年8月以来半年ぶり高値を付けた。前日後場取引時間中に3月31日時点の株主に対し1株を2株に分割すると発表したことが引き続き好感されたもの。介護関連銘柄の物色はまだまだ続くとみて、改めて、介護関連最大手として関連銘柄のけん引役として期待する。「先に承継したコムスンの介護事業は08年10月ー12月期の営業損益がのれん償却前で黒字化した」と併せて発表したことも追い風。●ベネッセ(9783)、メッセージ(2400)など現在チェック中の介護関連8銘柄の本日の星取表は6勝2敗と全般軟調展開のなかでは健闘しているといえる。目先はともかく、介護制度開始以来初めて介護サービス事業者に支払われる「介護報酬」が今年4月から3%増額されることが追い風だ。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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