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2007/05/30

◆中国株が大きく下げた。ガス抜きにより少しでも暴落の痛みを和らげ、中国経済へのショックを軽くしようと政府が口先介入を繰り返す中で、投資家は政府による一段の締め付けを恐れたものだ。代表的な指数のひとつ上海総合は1〜2月の3000ポイント前後で2度大幅反落したが、きょうは6.5%、281ポイント下げて4053となった。ちなみに、同指数は昨年8月には1600ポイントを割り込む場面があったのだから1年足らずの間に3倍化に迫る大相場であり、「買わなきゃ損!」と誰もが口にしたのは当然か。グリーンスパン前米FRB議長が23日に「中国市場はいずれ劇的な収縮に見舞われるだろう」といった後、急反落したが、これまで勝ち続けてきた中国の個人投資家は、すかさず押し目買いをいれ、きょうに至った。■筆者は台湾市場が80年代後半、日本とほぼ同じ頃ピークを打った時、台北の証券会社を訪問したことがある。店頭は戦争状態だった。玄関から2階の営業フロアに向かう階段は人でびっしり埋まっており、営業担当者の手を掴んで買い注文を出せれば勝ち、儲かるといわれたほどの熱狂ぶりだった。今の中国がやはりそういう状態であろう。

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◆東京市場は静かだった。中国発の世界同時株安、中国経済の大幅スローダウンは確かに大きな悪材料となる。相当ひどい状況への覚悟は必要だ。が、致命傷にはならないであろう。筆者は依然、中国はバブル部分が剥げたとしても基本的にはまだまだ中国株式市場初期の走りの段階でのつまずきであり、それほど悲観する必要はないとみている。

◆本欄中期注目株が健闘している。島津製(7701)が1224円の90年7月以来17年ぶりの高値に買われ、●プラントメンテナンスの新興プラン(6379)は1519円まで買われ90年3月の上場来高値1600円が目前だ。●浜松ホト(6965)も今月安値時に24カ月線にタッチする場面があったが、きのうきょうと昨年8月以来の高値3750円まで付け、昨年12月からの当面の壁を突破、ノーベル化学賞の野依氏の技術を生かした医薬品中間体の高砂香料(4914)は674円と01年8月以来の高値に買われ、●筆者年間注目株の東芝プラシス(1983)は4月4日高値1079円から先週25日には790円まで転げた(今期業績後退予想を嫌気)が、きょうは885円まで切り返した。●森トラスト関連株として注目のロイヤルホテル(9713・大2)は300円台とび台無用の相場にはいりつつあり、パルコ(8251)は1529円まで買われ、2月高値1542円突破から、昨年10月高値1609円を襲う構えにある。●タムロン(7740)は、団塊世代の定年後の消費生活に欠かせないデジタル一眼レフの需要増に伴う交換レンズの拡大期待が追い風となる。■それに原発・環境関連株、日銀(8301)・含み資産株などや大奔流となるであろうM&A関連株・・など、今は見えていないが多肢多彩の役者が出番を待っている。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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