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2011/07/08

◆7月第1週末の日経平均は前日比66円高の1万137円と反発し、TOPIXも反発。両指数はそろって3月11日に発生した東日本大震災後高値を更新した。7日の海外市場では、欧州中央銀行(ECB)が政策金利を0.25%引き上げ1.5%としたことからユーロが上昇し円が反落した。7日の米国市場ではADP調査の6月民間部門雇用者数が市場予想を上回ったことから、NYダウは93ドル高の1万2719ドルと2カ月ぶり高値で終了した。終値ベースでは5月2日につけたリーマン・ショック後最高値1万2807ドルにあと88ドルと肉薄した。このながれを受け、海外投資は東京市場でも買い姿勢を強めたようだ。ただ、8日の米政府(労働省)発表の雇用統計を控えて利益確定売りも出やすく、引けにかけて上げ幅をやや縮小する展開となった。■ポイントは、米国株の動向。日本の3市場売買シェアの7割弱を海外投資家が占める現状では、大相撲と同じで、外国人不在では閑古鳥が鳴くだけ・・。もっとも、出来高は20億株割れ、売買代金は1兆5000億円割れと持続的に上値を追うには少々エネルギーが足りない。しかし、25日移動平均線の騰落レシオは連日で上昇し、きょうは1月13日以来の高水準となる139%と警戒第2ライン入り。この数字は上昇している間はともかく、下げ幅が少しずつ大きくなり始めた頃に注意深く売り場を探すのがポイントか。

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◆広告代理店最大手の電通(4324)が4%近い上げで大震災発生日以来4カ月ぶり高値をつけた。7日に発表した6月度単体売上高は前年同月比5%減だった。が、朝方から買いが先行した。5月度実績の12%減から大幅な回復がみられたことが背景だ。大震災により低迷していた企業などの広告が回復傾向にあるということだ。業界2位の博報堂DY(2433)は急反発し6月17日の直近安値からこの日高値4510円までほぼ一本調子の上げで17%上昇。同3位アサツーDK(9747)も3%超の急反発で、6月安値からこの日高値まで22%上昇した。電通は主力のテレビや新聞が大きく落ち込んだが、インターネットとモバイル関連の「インタラクティブメディア」は7.7%増の43億円と伸張した。広告代理店の月次動向に引き続き注目したい。

◆当欄注目の日マクドナルド(2702)が7日に発表した6月度既存店売上高は前年同月比1.0%増だった。3月は東日本大震災被災もあって7.3%減だったが、4月以降プラスに転じている。といっても、昨年6月は1.4%減とバーが低かったことがプラス転換に主因。しかし、昨年7月度は9.8%増、8月度9.2%増と大幅増だったことから、今月、来月は期間限定のキャンペーンを展開するが相当な頑張りが必要だ。26週、52週線に支えられきっかけ待ちの株価は夏休み商戦動向が決定する?

◆また、ナブテスコ(6268)は6日号で記した通りだが、前週末に7週間ぶりに26週線を上抜き、今週は週足まるごと26週線を上抜き5週連続で陽線引いた。来週は4月高値2126円に挑戦?その前後でもみ合うことなく、クリアできるか、挑戦前に、一息いれるかどうか注目。先にいったん調整場面があった場合は買い場とみている。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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