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2012/09/13

◆13日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の金融政策発表に注目が集まるなか、東京外為市場で、ドルは対円で4日続落。一時1ドル=77円60銭台と2月14日以来7カ月ぶり安値をつける場面があったという。量的金融緩和第3弾(QE3)発表ありと先取りしたドル売りが広がったものだ。17時には21銭高の77円63−65銭となった。また、13日にイタリア政府が実施した国債入札では、さっそく、ドイツの憲法裁判所が12日に欧州安定メカニズム(ESM)は合憲と判断した結果が表れたようだ。40億ユーロの3年債の平均落札利回りがここ2年で最低水準となる2.75%だったという。もっとも、イタリア株(FTSEMIB指数)は7月24日に1万2362まで下げ09年3月のリーマン・ショック後安値1万2621を割り込んだ。だが、12日終値は1万6419まで回復。7月安値から32.8%の大幅反発だ。イタリアの債務リスクはまだ消えてなくなったわけではない。が、「あの陽気で遊び好きの」イタリア人がどこまで(アリではなく)キリギリス的生活に耐えることが出来るやら!?■世界の経済事情は一段と政治的な動きに左右されやすくなっている。なかで、もっとも経済状況に無頓着なこの国の貧しい政治状況がリスクであることは今に始まったわけではない。目を見開いて前に向かって一歩づつ歩み始めるしかなさそうだ。「業績好転の中勢上昇基調銘柄」としてこの日4ケタ台を回復した東芝プラ(1983)のウォッチングを始め買い場を探そう。直近で新しい話が出たわけではない。ただ、去る7月31日に今13年3月期第1四半期連結決算の発表と併せて通期連結業績予想の増額修正も発表したことが、見直されているという。投資家には、同社の期中の増額修正は珍しいことであり、8月8日に976円の年初来高値まで買われた。その後、一息ついていたが、前日に再び高値を更新してきたことで、この日の全般強気展開のなか買いが広がったのだ。なにしろ、同社の決算発表といえば、次期見通しで毎期のように減益見通しを示してきた。そして、期中の増額修正もないまま翌年の決算発表時に前期は増益だったなどと発表するケースが多く、投資家泣かせの会社だ。4月27日に発表した今13年3月期連結業績予想は、経常利益が前の期比4.8%減の145億円だった。しかし、第1四半期決算の発表と併せて通期予想を前期比2.4%増の156億円と小幅ではあるが増益見通しに修正したのだ。業績達成に自信があると見た買いが広がるのは当然であろう。ちなみに8月7日に更新されたQUICKコンセンサスでは、通期経連結経常利益予想は前期比5.5%増の160億円に増額修正されていた。予想1株利益は97.5円だ。  セブン&アイ(3382)は3日ぶり一服。52週線割れがなければ強気を持続しよう。シスメックス(6869)は70円高の3790円高値引けで8月の昨年来更新し、4000円が見えてきた。●ファンコミ(2461)は13万円の年初来高値引けとなった。スマホ関連でチャートが壊れないかぎり注目を続けよう。 

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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