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2006/07/19

◆平均株価が6日ぶりに小反発した。直近で大きく下げていた上、イスラエルを巡る中東情勢が一段と緊迫するなかで原油から非鉄・貴金属、穀物まで国際商品市況が続落したことで、インフレ懸念にすくむ米国の8月以降の利上げ懸念が後退したといい、18日の米国株が反発したことが後押しした。が、19日に発表される6月の米住宅着工と6月の米消費者物価指数(PPI)、そして、バーナンキ米FRB議長の「半期政策報告書について」の議会証言を控え、平均株価の上昇には力強さはない。値上がり銘柄数642に対し値下がりは975。東証・大証・新興市場で新高値銘柄はゼロ!一方、新安値は931銘柄だ。もっとも、ここ連日で安値を更新していた銘柄が多く、安値更新後に上げに転じた銘柄も結構あったのがこの日の特徴。また、200日移動平均線に対する下方カイ離率7.1%(18日現在)と、売られすぎであることを示唆する5%を越えており、03年5月以来3年2カ月ぶり水準となっている。■「満つれば欠ける。欠ければ満つる」のは(人が見る)月の動き(天体としての月は満ち欠けはしない)だ。株価も同様。より深刻なのは2部・新興3市場。いずれも10日連続安となった。もともと、ジャスダック平均は一方通行的に上げ下げすることが多かったもの。個人投資家の指標株といわれる1部市場のソフトバンク(9984)が1894円と03年6月以来の安値水準に売られ、新興市場時価総額トップの楽天(4755・ジャス)が8日続落した。●同2位は携帯電話システム開発のインデックス(4835・ジャス)。18日発表の06年8月期第3四半期経常利益が前年同期比22%減となったとして7万4500円の年初来安値に売られた。筆者中期強気銘柄だが10連敗はジャスダック平均の動きと同じだ。しかし、インデックスの減益要因はといえば、サッカーW杯ドイツ大会の映像配信権の獲得費用を先行して一括費用計上した結果であり、一過性のもの。売上高は5割増となった。通期予想は若干未達となる可能性が残るものの、ほぼ計画の線で進んでいることを考慮すれば、市場リスク以外の悪材料は乏しく、7万円台に売られるほど厳しい状況ではない。すでに割安圏に入っているとみている。あとは市場人気の回復待ち。

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◆新日鉄(5401)が15円高し4日ぶりに反発。前日、株価を逆転した住金(5405)との差が13円に拡大した。前日発表された中国の4〜6月GDP伸び率が11.3%だったことから中国の経済拡大を確認したこと、鉄鋼の世界再編の動きへの思惑が同社株人気化のポイント。昨年9月から株価は大きなもみあい相場圏内にとどまっており、本欄市場体温計としてストップ&ゴーを発信してほしいもの。

◆3日の01年7月以来の高値3980円から500円弱急落した浜松ホト(6965)はミサイル追尾に絡む熱感知センサーも手掛ける。前日75日線を割り込んだが、これまでは海外勢が押し目をちゃんと買っていた。●先に利喰い売りを推奨した両面プリント配線板で強みを持つシライ電子(6658・ジャス)は、4日の上場来高値2120円から500円超下落しきょう一時75日線を割り込んだ。割安感が強いここから再び中期押し目買いしたい。●本欄中・長期銘柄のイノテック(9880・ジャス)が10連敗し、200日移動平均線に迫ってきた。ここから拾っていきたい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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