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2010/10/26

◆日経平均は前日比23円安の9377円小幅続落し、3日ぶりに9400円台を割り込み、TOPIXも続落した。円が引き続き80円台の15年ぶり高値圏でもみ合い、対ユーロでは小高く推移したことから、模様眺め気分が市場を覆った。13時前には先物主導で急伸する場面があったものの、引けにかけジリ貧商状となっていった。閉塞状況の市場を映して証券・商品先物指数が値下がり率1位となり、また、りそなHD(8308)や地銀など30行が年初来安値を更新し、自動車、精密、電気などが下げた輸出関連セクターとともに悪役となった。

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◆25日の米国市場では、S&P500種指数が4日続伸し、NYダウは反発した。前週にG20が終了して、発表された声明文から、日本は単独介入を繰り返すことは難しく、円高を見守るなか、株式市場は動きがとまってしまった感がある。が、米国市場では発表される経済指標を見ては、毎日のように「いいとこ取り」をするか、「FRBの追加金融緩和観測がたかまる」といいつつ投資家が買い出動し、じり高基調をたどっている。そして、NYダウが4月に付けたリーマン・ショック後の高値1万1205ドルを射程圏内に捉えた。日本とは大違いだ。■東京市場でも、「資金が過剰に供給されて流動性が向上しているうえ、企業業績の改善が後押して、相場は下げに対し強くなってきている」との声が聞こえてきた。しかし、日経平均指数採用銘柄225の今期予想PERは15倍台で、筆者たちの世代には信じられない割安水準だ。が、今や、80年代後半のバブル期に「日いずる国のPERと、沈みゆく国のPERは違って当たり前」と大声で叫びつつ、高値を追っていった時代とは大違い。PER15倍、観測報道が相次ぐ10年4−9月期企業業績は好調だ。が、サプライズがあるまで、海外投資家のみならず国内投資家も積極的に上値を買おうとはしない。海外勢にとって、成長力が衰えたデフレ日本の東京市場はかつてほど魅力的な市場でなく、新たに台頭してきたアジアの新興国市場が魅力的であること言うまでもない。ただ、市場規模から、東京市場を無視できず、利あり、と見た状況下では積極的な投資姿勢を選択する方向にチェンジした?●当欄では、中長期上昇基調にある銘柄群から、いくつかピックアップしたいと考えているが、もう少し時間が必要だ。環境関連セクターでは、既存の紹介銘柄の中では、米国での車載用リチウムイオン電池向けにニッケル系正極材拡大に向けた計画が進行中の戸田工(4100)がそのひとつだ。株価は08年12月の金融ショック時安値175円を大底に26週線、52週線沿いに上昇基調を刻んできた。足元、52週線が下げに転じる格好となっているのが懸念材料だが、ウォッチングを継続したい。●前号紹介の太陽電池製造装置の生産・販売を手がけるエヌピーシー(6255)は7月に付けた二番底を基点に上昇基調入り。前週は7月以来の上値関門1810円を突破、52週線のプラスかい離も回復してきた。いったん、一息付いた場面から買いタイミングを計るべきか?ドイツの同業を買収した相乗効果は10年8月期受注額の9割増で証明した。あとは、発表が始まった決算から中長期銘柄をピックアップし、短期決戦にも臨んでみたいものだ・・。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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