バックナンバー

2012/01/13

◆日経平均は前日比114円高の8500円と反発、4日大発会終値以来の100円超の上げ幅かつ8500円台回復の大引けとなった。欧州債務危機の後退観測に伴う欧州株の反発、米国株もしっかりだったことから、ここまでも不透明感が強かった東京市場でも幅広く買いが先行した。

PR : リアルタイムで「買い信号」点灯銘柄をスクリーニング。


◆12日の欧州では、イタリア国債の落札利回りが前回よりも低下しスペインの国債入札では調達額が上限の倍・・と入札が順調だったことに安堵したうえ、欧州中央銀行(ECB)総裁が「ユーロ経済は低水準ながら安定しつつある兆し」と楽観的発言(希望的観測によるリップサービス?)をしたことを受け、これまで大量に売り込んできた投資家の買い戻しを誘い、短期的な買いも誘ったようだ。長期低迷市場にチラッと明かりが射したのだから、利に敏い市場は反応する。各国政府もまた、2〜4月のイタリア国債の巨額返済を控え、イタリア、スペインの足元入札順調はグッドニュースとなる。すっかり、縮こまっていた市場に小さい穴が開いたのだから、売り方の買い戻しが期待できる目先相場は、上値を試す動きか。

◆もっとも、米国では12月の小売売上高が予想外に悪かった。ここまでアジア新興国や欧州、日本をよそに一人勝ちかといわれた米国経済が後退するようでは、日欧の反発は限定的となってしまう。と、言っても、NYダウは今週、4週連続陽線で終わりそうで、あの「8月の壁」の頂上である7月21日終値1万2724ドルにあと250ドル強に迫っている。さすがに、直近では値動きが小さくなっているが、ここまできて、失速してしまうようでは、先がない?あのメルケル・ドイツ首相のリップサービスならともかく、ECB総裁のサービスで、欧州市場がどこまで頑張れるか?注意深くウォッチングしよう。

◆6日に12月度月次を発表したトリドール(3397)について、同日の当欄で「丸亀製麺の11年12月既存店売上高が前年同月比4.3%増と直近で最高の伸びとなり3カ月連続で前年同月以上だったことは注目されてよい。株価は11月以降、700円台前半でのボックス相場にあり、ほぼ安値圏のここは打診買いからスタートすべきであろう」と記した。が、昨日まではほとんど動意なし。しかし、休息を入れたここから上値を試す動きが期待できそうだ。この日、12円高の731円と12月28日以来の高値水準に復帰し75日移動平均線へのプラスかい離を回復、734円にある25日線突破から上値を試す動きが期待される。 ●震災復興関連の低位株人気の花が咲いている。当欄では6週線沿いの上昇基調にあるライト(1926)に期待したが、昨年末から上昇ピッチが急となっている。年明け以降はコスモス薬品(3349)やベルク(9974)、マクドナルド(2702)など内需・消費関連株を中心に記し、ライトは10日付けでテクニカル面を少し紹介したきりだったが、引き続き、上昇基調にある限り、相場の流れに乗っていきたい。

PR : リアルタイムで「買い信号」点灯銘柄をスクリーニング。


魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

愛用のチャートソフトはSTOCK BOARD

リアルタイムチャート

スクリーニング
STOCK BOARD
2週間お試し受付中!
メールマガジン

アナリストレポート「魁」など有力銘柄情報を配信〜トレーダーナビ

   

メルマガバックナンバー

powered by まぐまぐトップページへ