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2007/06/13

◆米国株が金利上昇を嫌気した売りで先週来100ドル超の大幅下落を重ねている。つれて、日本市場は軟調展開となり、アジア市場全体が売り圧力の強い展開となっている。12日の米国株急落を受け、この日のアジア・太平洋17の国と地域の代表株価指数の星取表は5勝12敗となった。上昇市場では中国以外は非主力市場だ。ただ、この日の東京1部市場は、前週8日の日経平均株価が274円安だったのに対し、28円安に止まった。値下がり銘柄数は942に及んだが、後半、円安進行を受け輸出株が切り返し、全般下げ幅を縮小したからだ。ポイントは、米国のみならず日本、欧州などの金利上昇は、先行き米国経済悪化の要因、それは米国株価下落の始まりとみるか、利上げは米国経済が堅調なことの証(あかし)、すなわち日本のエレクトロニクス関連株、自動車、機械株など輸出関連株には追い風にとなり、日本株上昇継続と見るかだ。だ、本欄では後者を選択する。

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◆短期資金が中心の低位思惑株指標である不動テトラ(1813)は、前日、15円安の209円まで下げたあと228円と切り返して終った勢いを持続。18円高の246円とほぼこの日の高値圏で終了。6日につけた262円の年初来高値突破に向かう。無事高値更新となれば、いっせいに低位材料株が蜂起することとなろう。もっとも、不動テトラは240〜260円台が最初の上値関門と本欄は当初に指摘したとおり、簡単には通過できないとはみている。が、その壁を突破したとなれば、意味は大きい。■で、低位思惑株として注目したいのは、三井松島(1518)。昨年11月安値125円が同年6月安値125円に対する二番底となり、すこしずれた今年2月から上昇基調入りしたもの。石炭の輸入販売などを手がけるが、九州親和HDが傘下の親和銀行をふくおかFGに売却し、会社を清算するにあたり、親和銀が同社の第3位の大株主で326万株強保有していることから、親和銀の救済銘柄として三井松島の株価を引き上げるのではないかとの思惑だ。

◆日銀(8301)の出資証券が05年11月高値16万2000円に肉薄している。世界の金利上昇はすなわち商品市況上昇の反映であり、本欄は含み資産関連株を買う相場の先導役として日銀高に注目してきた。同時に、金融庁が今月中にも構想を発表するという、「新金融街特区」の主役のひとつとして注目してきた。そして、片倉(3001)、「日本橋三井村」の三井不(8801)、三越(2779)やNTT都市開発(8933)、平和不(8803)・・などを引き続き強気していく。

◆環境関連株として業績増額期待のガイシ(5333)、原発関連で押し目買いとして、いずれもメンテナンスをも手がける、日ギア(6356・東2)、岡野バルブ(6492・東2)、突っ込み買いとしてトウアバルブ(6466・東2)に注目する。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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