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2012/05/24

◆世界の主要株価指数で一番堅調なのはやはりNYダウであろう。もっとも、5月1日に一時1万3338ドルのリーマン・ショック後高値を付けた後は、急失速。きのう23日には1000ドル強下値となる1万2311ドルまで下落。長期相場を示唆する50週移動平均線(1万2227ドル)に急接近しており、油断は許さぬが・・。また、機関投資家が運用の指標とするS&P500種指数は5月2日に1415ポイントを付け4月2日のリーマン・ショック後高値1422に迫ったものの失速した。前週18日には1291まで二段下げとなり、1282ポイントにある50週線に急接近して今週を迎えた。(昨年秋の世界同時株安時には、8月に長期相場を示唆する50週線を割り込んだことで下げ幅が大きくなり、再度、上値を目指すには今年初めを待つ必要があった)。

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◆米国経済に弱気指標が散発し始めたうえ、欧州ではギリシャのユーロ離脱・デフォルト(債務不履行)懸念が消えない。23日の欧州連合(EU)非公式首脳会議では債務危機解決への具体策はまとまらなかった。ギリシャのデフォルト懸念はスペイン、イタリア、ポルトガルなどに飛び火するリスクが大だ。いずれにしても、ギリシャ問題は今しばらく乗り越えるべき頭痛の種となり続ける・・?

◆そして、中国の景気減速が想定以上に進行していることも危惧される。この日発表された5月製造業PMIは7カ月連続で低下した。欧州景気後退が主因との指摘もある。もっとも、中国は共産党独裁であり、数字の書き換えなど当たり前?といわれ、「統計は人為的。信頼性に欠ける」。とはいえ、傾向、方向を探るには参考にはなる。東証にはコマツ(6301)やファナック(6954)など中国の景気・経済指標に敏感に反応する銘柄は多い。●当欄期待のナブテスコ(6268)もそうだ。22日号には、「三角保ち合いを上に向け放れているのか、失速するかに引き続き注目している」と記したが、「2月高値1911円クリアとなれば三角保ち合い上放れ」となるはずなのだが・・。●三角保ち合いといえば、機械設計・ソフト開発技術者派遣大手のメイテック(9744)もそうだ。09年3月安値1165円を大底に、10年4月高値2018円をトップとした1500円台を中心線とした三角保ち合いが次第に煮詰まっており、上放れたと判断できる時はそう遠くない?堅調な技術者需要を背景に大幅な人員増強を推進しており、単体稼働率は11年3月期の85.1%から12年3月期には93.2%と大幅改善した。来13年3月期は95.0%まで高まるとの見方もあった。配当は11年3月期1株27.5円、12年3月期58.5円、13年3月期95.5円と大幅かつ連続で増配すると指摘する見方があった。今しばらく動意のときを待ちつつ、ウォッチングを継続しよう。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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