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2011/01/28

◆1月第4週末の東京株式市場で、日経平均株価は前日比118円(1.13%)安の1万360円34銭と急反落した。27日に米格付け会社S&Pが日本の長期国債格付けを上から3番目の「AA」から「AAマイナス」に1段階引き下げたうえ、27日発表の米国景気指標が市場予想以上に悪化、NYダウは小幅続伸したものの、東京市場では海外勢などの利益確定売りが広がったという。また、中国政府が住宅価格高騰に対し試験的な不動産税の導入を認めると発表、インドは利上げ懸念・・アジア新興国株式市場の多くが年明け以降下落基調を早め、チャートが悪化していることも追い打ちとなった。原油・金先物相場も1月前半に高値を付けた後、ジリ貧基調にあることも素材・資源関連の足を引っ張っている。■海外投資家の動きを見るひとつの指標に、毎朝発表される市場筋推計の「外資系証券の朝寄り付き前成行き注文状況」がある。正確に動きを読めるわけではないが、注文状況で(あくまでそれなりにだが)様子がうかがえる(海外勢は金額ベースで3市場の全売買に5〜6割前後を占める)。それによれば、今週は5日間のうち3日間売り越し、週間合計では差し引き690万株の5週間ぶり売り越しに転じた。自力走行が困難な日本株の羅針盤でありエンジンでもある?NYダウは、今週一時1万2000台をつけるなど依然、上昇基調を描き続けている。過剰流動性性を背景とした買い需要が企業業績好調、それなりに順調な景気の追い風を受け市場を先導している。ただ、その分、反転した場合のリスクも大きい。週明けの東京市場では、慎重姿勢で臨むべきか。

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◆かつて、証券を離れ、企業調査の現場から遠ざかった後、「羅針盤はテクニカル」コーナーを設けて、銘柄推奨をしたことがある。現在は、現場から遠ざかった以上、大半はテクニカルで最終判断をしている。●もっとも、セルシード(7776)のように、「打診買いは可」とする例外はある。同社の場合は、利益を生みだすまでのハードルは極めて高い。中途半端な付和雷同買いは禁物だが。きょうは直近紹介銘柄、強気継続中の銘柄をチェック。●まず、メッセージ(2400)、きょうは25万円台を付け、連日で05年の株式分割落ち後高値を更新した。同社は介護付き低価格有料老人ホームで高成長、高利益率が続いている。今後は、高齢者専用賃貸住宅に訪問介護サービスを組み合わせた「Cアミーユ」で成長加速が期待できる。長期上昇相場が分割落ち後高値となったここから始まると見ている。リーマン・ショック時の最安値5.9万円から4倍化超となったが、全般調整があれば歓迎しよう。●マクドナルド(2702)は09年来、52週移動平均線沿いの上昇基調にある。これを守りきれば申し分ない。が、割り込んだ場合、基本は超長期線の24カ月線(きょう現在1882円)がマジノラインか。単独でそれ以上下げる場合はカットを考えるが、全般ナダレ現象時の下げでは、買いチャンスとみる。●昨年末から紹介のサイバー(4751)はサプライズのある決算発表で、きょう一気高。06年5月以来の高値を付けた。知友は昨夜のブログで、「たぶん、アナリストは本当の強さを分かっていない」と書いた。ブログにSNSの要素を持ち込んだ結果、ブログ事業者の中でAmebaの集客力が群を抜いたのだいう。そして、「結局、ネットの勝敗は、ビジター数です」とも記していた。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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