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2009/12/29

◆大納会を明日に残すだけとなった東京市場で、日経平均は8月26日に付けた年初来高値1万639円に肉薄、わずか1円強及ばなかった。一方、TOPIXはといえば、8月年初来高値に60ポイント弱足りない。このことは、8月下旬以降、まして、11月下旬以降の相場は日経平均主導=大型主力株が中心となった上昇だったことを示すもので、小型材料株はやや出遅れ感が目立った相場といえる。■年内と年明けの市場の顔が様変わりとなるときがよくある。年内に有効だったセクター、銘柄が、年明けとともに、売りの対象に変わってしまうことはよくある話。年末にかけ頑張った銘柄が年明け調整色を強めるか、切り返し、新たな相場に入っていくかは、下値サポートラインや総合判断が必要なところ。いえることは無理して下げ相場に買い向かうことは避けるべしということ。また、短期はともかく、中長期銘柄を追うのは、年明け3週間が経過した後でも遅くはない。また、ジリ高基調銘柄の下値サポートライン前後での押し目買いはベターもしくはベストだ。一方、短期ならば、ロスカットラインを設定したうえなら、世界同時株高現象下ではほとんどの相場で買いOKといえる。■日写印(7915)はきょう26週移動平均線を割り込み、13週線や75日線に急接近した。この線で下げ止まり、年明け相場に入るのか、26週線を割り込み年明け以降も軟調展開が続くのかはこれからの動向次第。24日に年初来高値5440円を付けた後、下げに転じ、3日間で15%弱の急落だ。年末前の利益確定売りに押され始めた後は、値動きをみた短期資金の売りが膨らんだ。10月下旬の直近安値から43%上昇したのだから、下げもまた急となっても不思議ない。同社株の場合、08年10月相場があり08年6月には上場来高値を付けた大相場があった。今回は、戻りを取りにいく相場であり、上場来高値更新には昨年以上のエネルギーが必要であり、急ぎ過ぎは禁物とみる。

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◆6万円台の上値ネックラインを3年超ぶりに突破した後も、着実に右肩上がりの相場を継続、新春は7万円台相場突破から一段上が期待されるのは楽天(4755)。4月以降は8月に月足陰線を引いたほかは陽線でゆっくりだが確実に上昇してきた。腰の重い間は、押し目を強気で拾っていくべきであろう。●小型株では、介護関連で昨年10月の上場来安値を基点に上昇基調が継続しているメッセージ(2400)。当欄注目銘柄のひとつであり、何度も紹介してきた。民主党の政策、業績伸張、PER20倍割れの割安感から、26週線を下値サポートラインとした20万円台央の相場があってもいいと引き続き期待。

◆じり高といえば、週足でようやく確認できるのが加工食品卸最大手の菱食(7451)。昨年10月安値1200円を基点に26週、52週線沿いに上昇基調を刻んできた。09年12月期決算の発表は2月の予定。今年は業績予想を強く打ち出したことから発表前の安値から1カ月半で42%弱の急騰をみた。来10年12月期業績予想については、アナリストからは強めに出そうと聞いており、年明けから2月上旬にかけて買い場を探したい。なお、きょう2500円台に乗せてきたことから、打診買いもよしとし、その場合は13週線前後で押し目買いし買い単価を下げたい。●同業の加藤産業(9869)も11月の前9月期決算発表後、急騰。6週線沿いに下値を切り上げており、菱食と併せて注目!

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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