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2007/05/02

◆連休の谷間だが、静かに次の舞台が開こうとしている。4連休中に海外市場がよほど変にならない限り、前号で紹介した通り、先週に決算発表を終えた新日鉄(5401)が再び騰勢を鮮明化させよう。日経平均株価は、日足では、4月17日の戻り高値1万7782円から上値が切り下がる格好となっており、下値リスクが高まっているかに見える。月足では、2月高値1万8300円をトップに上値が切り下がりつつあるように見えるが、下値も切り上がっており、上下どちらかに放れたがっている。決算発表は週明け以降、本格化する。減価償却法の変更で減益リスクが高まっているうえ、企業が期中の減額修正リスクを避けようと、慎重な業績予想を公表している企業が多いことも、投資マインドを冷やしている。

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◆しかし、昨年11月から今年3月まで市場体温計として、市場全般をリードした新日鉄が群団銘柄の露払いを受けこの日、(3月28日以来ほぼ1カ月ぶりに)25日移動平均線を突破した。新日鉄の相場が始動したと宣言してもよい!週明けで3月高値から2カ月が経過する。日柄整理にしては時間がやや物足りない気がするが、値幅整理はほぼ完了した。また、この日発表された、4月27日現在の信用残動向で、新日鉄は売り株数が前の週末比約500万株増の3553万株に、買い残株数が約600万株減の1億7600万株と好転した。株価は、4月25日に743円まで下げ、75日線を瞬間割り込んだ後、上方転換したこともチャートの格好を良く見せている。何よりも、前号で記したように新日鉄群団銘柄・新和海運(9110)、日電工(5563)、大平金(5541)、太平工(1819)・・が、順繰りに年初来高値〜上場来高値を書き換える展開が続いており、騰勢が止まらないことも、ここからの新日鉄との二人三脚相場を期待させる。

◆鉄鋼関連の好チャート株では、●阪和興(8078)に妙味。2月高値624円突破から一段上を狙う構えにあり、●本欄強気の機械・鉄鋼商社老舗の岡谷鋼機(7485・名)は加ト吉の循環取引の相手となったことで急反落、特別損失計上を余儀なくされるが、新日鉄株、トヨタ株をはじめ1億株前後の保有株式の含み益は膨大であり、企業の増配に伴う配当金収入も巨額。今期経常益は小幅増益見通しだが、これは保守的と見てよい。1600円台は拾いたい。

◆06年度の新造船建造が31年ぶりに過去最高を更新した。造船株、鉄鋼株のほかで狙える小型株として船底塗料トップの中国塗料(4617)が新値追いしている。●ならば、船舶用通信機器トップの日無線(6751)が先週から急人気化したが、評価はまだまだ足りない!■水産ニッポン代表の日水(1332)は2月以来700円台後半が上値の壁となっているが、下値が切り上がっており、上値関門突破から一段高が期待できそうだ。16日に発表が予定されている今08年3月期業績予想は慎重な姿勢と見るが、経常増益は確保できると見ており、4ケタ手前まで狙いたい。■悲惨な地銀株のなかでチャート妙味株は、含み資産株の京都銀(8369)だ!●上値挑戦期待は、高砂香(4914)、日清紡(3105)、●中期押し目買い好機は森トラスト傘下のロイヤルホテル(9713・大)の300円台前半だ。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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