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2015/12/28

◆2015年相場ラストランであり、受け渡しベースでは新年度入りとなる今週初めの東京市場で、日経平均株価は前週末比104円29銭(0.56%)安の1万8873円35銭と7日続落スタートとなった。前週末の欧米株式・金融・商品市場はクリスマスで休場とあって手掛かり材料が乏しいなか、円が続伸始動の後、小安い展開となったことが後押した。

 前場に瞬間的にマイナス圏に沈んだものの、後場中盤にかけ上げ幅を拡大し1万8900円台に乗せる場面があった。アジア株安もあり、1部市場出来高は3.57億株減の15.55億株と2日連続で減少し4月6日以来の低水準となり、売買代金は1.5433兆円と5日連続で減少した。

 東証1部値下がり銘柄数は全体の70.3%の1362(日経平均銘柄は76.2%の158)と5日連続で1000を突破し、値上がり数は同26.3%の509(日経平均銘柄では26.7%の60)と利益確定売りもありさらに値下がり数が増加した。変わらずは21減の65と縮小。

 騰落レシオは2.29ポイント下げ76.58と5日続落し、9月29日(71.22)以来の低水準となった。なお、今年最低は9月24日の64.49、最高は11月5日の140.31。


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◆そんな状況下、個人投資家は向かったのは大幅反発となった●サイバダイン(7999)で1870-1920-1856-終値83円高の1914円(出来高233.62万株△93.66万株)、前週高値を抜き、9日の年初来高値1975円に向かう構えとなった。政府の介護用ロボット導入支援策が材料視されたもの。

 安倍政権の政策目標のひとつ「介護離職ゼロ」に向け支援積極化の構えにあり、「介護ロボットの普及」が中期的テーマとの声もある。政府は来年2月にも介護施設で高額介護用ロボットの導入時の費用補助を始める構えにあるとの指摘もあり、買い材料視されたという。新年も値動きの軽さと出来高も稼げるサイバダインなどロボット関連株は短期資金のみならず、引き続き、長期資金も事業展開を窺いつつ押し目押し目を拾っていく銘柄として注目していこう。

 ●菊池製作所(3444)も同様に134円高1362円と6日ぶりに大幅反発した。11月に1748円と6月5日以来の高値を付けた後、前週末に1210円と大幅安展開となってきたこともあり押し目狙いの買いなどが入りやすくなっていたものだ。

 前週も当欄紹介の●星野Rリート(3287)[東証R] が2.7万円高の125.9万円と大幅続伸し11月2日の戻り高値132.5万円をに一気に迫ってきた。次は長期相場を示唆する52週移動平均線129.28万円(28日時点)回復だ。

◆トヨタ自動車(7203)は7524円まで見て1円高の7484円引け。8月21日の週以来長期相場を示唆する(7900円前後にある)200日・52週線割れとなっている。我が国トップかつ世界のトヨタの長期線割れから早期にプラスかい離回復が願われる。岡三証券では投資判断「強気」継続して目標株価を9300円から9400円へ引き上げいる。

 新設計手法「TNGA(Toyota New Global Architecture)」を採用したモデルの拡販が収益を押し上げると指摘。その第1弾の新型「プリウス」を12月9日に投入、さらに「プリウスPHV」も投入する見通しという。2016年には第2弾モデルとなる小型SUV「C-HR」がデビューする模様で、ともにグローバルモデルとしての地位を確立しようと評価している。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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