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2012/08/28

◆日経平均株価は前日比52円安の9033円と反落した。27日の欧州株は続伸したが、米国株は方向感のない展開でNYダウとS&P500種指数とも小反落した。今週末に予定されているバーナンキFRB議長の講演を控え手掛かり難のなか、日経平均は、朝方こそ円が小反落スタートしたことに後押しされ買いが先行したが、その後は、円が続伸に転じたこともあり、時間を追うごとに下げ幅を拡大。後場後半には16日以来の9000円割れ場面があった。

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◆TOPIXは3日続落した。全33業種中で31業種が下げ、上昇したのは食料品とその他金融の2業種にとどまった。近所のご主人が定年した後、配当がいいということで孫の小遣いにでもと思って買ったのが東電(9501)だった。毎年夏と正月に訪れる孫たちにプレゼントを贈るのが楽しみだったが、東日本大震災に伴う津波で「まさか」の福島第1原発事故。株価はバブル期以前の1970年代後半でも700円台が安値圏だった。バブル真っ盛りの1987年には9420円まであった。定年が1990年前後だとすると、5000円台から、92年安値2200円台に下げていく途中となるが、東電株を保有していると聞いたのが震災直後。連日で大きく下げ続けていた頃だが、「売ったほうが良い」とはとてもいえなかった。きょうの終値が131円とはあまりにも悲し過ぎる・・。先週来、電力株に対し、証券アナリストの投資判断や目標株価などの引き下げが続いていることも直近の下げを誘っている。

◆28日にスペイン政府が発表した4−6月期GDP(国内総生産)改定値は7月末の速報値と同じ0.4%減だった。前日には2010年と11年のGDPを下方修正しており、12年1−3月期(第1四半期)GDPは前期比0.3%減であり、4−6月期はマイナス幅が拡大。リセッション(景気後退)が深まった。報道では、緊縮財政が個人消費に打撃を与えたといい、「緊縮策の規模は14年かけ3倍になる見込み」だという。ギリシャそして、イタリア、さらには、ポルトガルも財政危機にある。24日には、メルケル・ドイツ首相はベルリンでギリシャのサマラス首相と共同記者会見し「ギリシャのサマラス政権を支える用意がある。ユーロ残留を臨む」と語ったが・・。米国では金融緩和策頼みだが、「超金融緩和政策」に過度に依存した結果は、「悲惨」しかなかったのではないか。

◆ここまで紹介してきた銘柄群も再度のテクニカル・チェックが必要となってきた。なかで、「食べ放題焼肉店キング」を展開する物語コーポ(3097)は株式分割を考慮したチャートは、08年3月の株式上場来右肩上がり。1500円台の上値関門突破に挑む格好となっている。52週線を少々割り込んでも右肩上がりを継続中であり、株式市場では知名度が低いこともあって、月足でみるともっときれいな長期上昇基調を描いている。そして、1500円台の壁突破後の上昇相場が期待される。2ケタ増収2ケタ経常増益継続中であり、全般波乱期にはツレ安したところから再注目してもよい。●大塚HD(4578)は2400円を挟み上下1000円の高値圏でのボックス相場が3月来続いている。ポカリスエットなど機能性食品で知られるが、抗精神病薬(統合失調症治療剤)が収益を牽引しており、加えて、国連との結核治療薬開発に期待がかかる。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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