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2015/04/01

◆4月1日、年度替わりのこの日、日経平均株価は前日比172円15銭安の1万9034円84銭と続落した。前日の欧米株式市場は、1日にECB(欧州中央銀行)がギリシャへの銀行向け緊急流動性審査を控え不透明感からユーロが下落、欧州株は3日ぶりに反落した。米国では発表された経済指標が市場予想を下回りNYダウは200ドル安となるなど米国株も3日ぶりに反落。前日に安値引けとなった東京市場では、日銀が前場寄り付き前に発表した「短観」で、大企業製造業DIがプラス12と市場予想を2ポイント下回り、3カ月先の見通しも大企業・製造業、非製造業とも悪化する見込みとなった。円は対ドルで4日ぶりに反発推移となったことを受け、朝方から売りが先行、10時過ぎには3月12日以来3週間ぶりに1万9000円台割れ場面があった。その後は1万9100円を挟みもみ合いで終始した。 NYダウは3日ぶりに反落。3月2日に1万8288.63ドルの過去最高値を付けたが、その後は高値もみ合いの展開となっている。海外投資家は、円が110円台後半から120円台前半でもみ合う展開が続くなか、追加緩和期待の東京市場で2月にかけ株式先物に仕掛け的な買いを入れ、3月の上昇相場の過程では第3週にかけ解消売りに転じていたとの指摘もある。先行き展開をうかがうと23日以降の相場の弱さが気に掛かる・・。もっとも、1月16日安値からでも3200円弱19%超の上げとなっており、2万円大台を前に、景気、企業業績、為替動向、そして、米国の景気、金利、株式・商品市場動向をにらんでの調整場面があっても不思議はない。日銀「短観」は、円安、原油下落を写し輸出関連をはじめ企業収益は足元好調ながら、先行き不透明感もあって景況感を押し上げるには至らなかったとの市場評価。●業種別株価指数は2日連続で26業種の下落、7業種上昇と連日で値下がりが勝った。値下がり1位は非鉄金属で2.28%の大幅5日続落、LMEニッケル先物の3日連続大幅続落、銅先物などが売りを誘った。2位ガラス土石2.07%、3位医薬品は利益確定売りに続急落し3月24日最高値2809ポイントからこの日は安値2605までみた(1月7日の今年安値は2127ポイント)。小野薬(4528)は3.7%安、武田薬(4502)、アステラス(4503)、エーザイ(4523)・・が2%超の大幅下げとなるなど利益確定売りや裁定売りが広がった格好に。一方、値上がり1位は紙パルプは1.08%の5日ぶり反発、2位は前日に昨年1月以来の高値水準を付けた後に反落に転じた不動産が1.01%の反発で入った。3位倉庫・運輸は0.63%の5日ぶり反発だった。

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◆とあっては、上昇ピッチを速めた星野R(3287)も前日には「一時149.5万円と上げ幅を伸ばし連日で最高値更新した」こともあり、利益確定売りにこの日は一時138.6万円と10万円超の大幅安場面があり、終値は140.3万円と140万円台を維持した。3月12日安値127.5万円からの短期急騰展開となったが、前号の見方を急遽見直し、ここからの調整場面をウォッチングして次の上昇気流の発生を待ちたい。●前日の前場取引時間中に好決算を発表した岡谷鋼機(7485)は名証銘柄とあって、極薄商いながら8300円と昨年8月株式併合(5→1)後の高値を更新した(この日出来高は更に減少し2100株にとどまった)。しかし、同社は筆者が2000年代前半には買い推奨していたこともある・・。ここから先行き期待をもってウォッチングを開始することにした。同社は創業300年超の鉄鋼・機械商社老舗だが、今期経常利益は前期比2%増で2期連続最高益、6期連続増収増益見通し・・。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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