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2015/08/03

◆日経平均株価は前週末比37円13銭(0.18%)安の2万548円11銭と3日ぶりに反落した。前週末の欧州株式市場は独英株などそろって4連騰したものの、NYダウが小幅続落するなど米国株が小反落したうえ、円が対ユーロでは4日ぶりに反落したものの、対ドルで5日ぶりに小幅ながら上昇に転じたことから朝方から利益確定の売りが先行した。ただ、10時過ぎには2万400円割れ場面をみたものの、後場に円がわずかながら上げ渋りの動きとなったことを受け、プラス圏回復には至らなかったが、引けにかけ下げ幅を縮小していった。そして、TOPIXは0.08ポイント高の1859.60とわずかながら4日続伸し、JSN日経IN400も9.23円高の1万4970.89円と4日続伸した。大型株指数は4日ぶりに反落したものの、小型は4日続伸し、中型株指数は5日続伸・・と物色意欲はなお旺盛なものがあった。もっとも、出来高は前週末比1億5950万株減の24億1234万株と3日ぶりに減少した。 引き続き、注意したいのは3日続落展開となった中国市場。原油価格など商品市況に影を落としており、アジア市場での収益依存率が高まった日本企業に対し、「投資家は4−6月の数字は悪くなくても、先行きの鈍化を意識して売り始めており、ハイテク関連に売りが出ているのは注意しておくべき」といった指摘があることには留意したい!

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◆調剤薬局大手で、大病院前に積極展開し、ジェネリック薬調剤師派遣も手掛ける日本調剤(3441)が前週末比1500円16.6%高の1万550円とストップ高となり過去最高値を連日で更新した。初の1万円台乗せとなり高値引けとなった。当欄では10年1月に初登場した。当時、2000円台であり、同年6月には早速4290円を見たものの、昨年10月までもみ合いで終始した。上昇のきっかけは昨年11月に診療報酬制度改定により政府が医療費削減の切り札として後発医薬品の普及を積極的に推進したことだ。前週末7日発表の16年3月期第1四半期(4-6月)連結決算で営業利益は前年同期比2.3倍の20.52億円と大幅増の着地。併せて、9月末現在株主に1株を2株に株式分割を実施すると発表したことが買いを誘ったもの。調剤薬局事業では6店舗を新規出店し5店舗を閉局。第1四半期末時点の総店舗数は512店舗(物販専業1店舗を含む)と拡大してきた。 1Q売上高は前年同期比12.7%増の423.22億円と2ケタ増。既存店の堅調推移に加え、昨年後半発売のC型肝炎治療薬の処方箋応需が同社の主力とである大型門前店舗で大幅に増加したことが主因。営業利益は69.3%増の20.15億円と大幅拡大した。売上高増に伴う増益並びに各種経費の抑制、そして、ジェネリック医薬品使用促進や在宅医療強化等に伴う調剤報酬が拡大したことが寄与した。医薬品製造販売事業でも、大病院、各医療機関でのジェネリック医薬品使用の増加傾向やグループ会社間の連携強化により売上高が同18.4%増の77.02億円と伸び、営業利益は同78.7%増の5.89億円と大幅増となった。医療従事者派遣・紹介事業は、薬剤師業務が増加しており、派遣・紹介の需要も拡大傾向にしつつあるなか、派遣・紹介先の新規開拓もあり、求人数の増強や登録者数確保などの取り組みを着実に進めることがでたという。同業務の第1四半期連結累計売上高は前年同期比39.2%増の20.87億円、営業利益は34.9%増の4.41億円と引き続き高水準での増収増益実績となった。ここで飛びつくことはないにしても、当欄は、1万台乗せ後の調整を待ち、もう一段上を目指して挑戦する銘柄としたい。

◆なお、星野Rリート(3287)は大幅高で7連騰、●セブン&アイ(3382)は3日ぶりに最高値を更新。東急(9005)は最高値圏での推移・・。利益確定売りは何時でもOKの水準にある。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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