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2007/03/19

◆最終赤字転落、5円減配を発表し売りが先行、30円安でスタートした日立(6501)だが、結局、1円高の864円大引けとなった。前週末の軟調展開、NY株安にもかかわらず(NYは先週末、先物・オプションなど「トリプル・ウォッチ・デー」を終えたことで、ファンドの変な思惑が入りにくくなったこともあって)、小反落で始まった日経平均は、そのまま上げに転じ、1万7000円台を回復。この日の高値圏で終った。2月末の世界同時株安の引き金を引いた上海総合指数が3000ポイントを回復し、1ドル=117円台へと円安が進行したことが追い風となった。2月下旬まで市場体温計として大いに市場をリードしてきた新日鉄(5401)など鉄鋼株、トヨタ(7203)やホンダ(7267)などが中期調整期入りし、交代するかの様に押し出されてきた、原発・環境関連株の衣を着た大型主力株・三菱重(7011)がどこまで、主役を張れるかには疑問が残るが、前週末の引けにかけての急反落から、大きく切り返した勢いは、日立の切り返しとともに注目される。●三菱重は、先週の米原発受注内定に続き、「自然に負荷を与えず再生可能なエネルギーである」風力発電を、欧州で、排出権を担保とした資金調達で実施すると報じられたことが好感されたもの。当面の話題性、高増益率も注目される。しかし、利益率の低さ、1株益の低さは隠せない。●日立は直近で紹介してきたとおり「事業の選択と集中」、再編そしてM&A関連株として人気化しているもの<先に、日本サーボ(6585・東2)を日本電産(6594・大)に売却すると発表>。とはいえ、5月からの、外国企業による「三角合併」解禁を引き金とした時の流れのなかで表面に浮き上がってきただけなのか、それとも、原子力関連株として、三菱重の動きにあやかっただけなのか?よくわからない。日立は、これまで、企業規模や博士の数は誇っても、時代を画すようななにかを世に打ち出したという話はあまり聞いたことはない。歴代凡庸なトップしか輩出してこなかった(失礼!)組織が、本当に変われるのか?例えば、「日立」と冠される21の上場子会社で、日立化成(4217)は日立にとって絶対必要不可欠か?それとも売却してよいか?日立電線(5812)は?・・と問えば、日立はM&Aの宝庫となる?そして、何社残る?その意味で、日立本体は5月「解禁後」の相場で表舞台に競りあがる可能性が残る。

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◆03年秋に「5倍化銘柄」として推奨を開始した新興プラン(6379・東2)は、途中「バイテン銘柄(株価10倍化)」に引き上げ、それを実現。きょうも1270円引けと、スタート以来の高値圏にある。●で、きょうは16円高の235円と大幅反騰したが、ここから注目、まず打診買いしたいのは神鋼環境ソリュ(6299・大2)だ。その後は、押し目〃を買っていくことを推奨する。会社四季報の前号と直近号を比較してみてほしい。同社は昨春、09年3月期連結売上高目標を800億円とする中期経営計画を発表した。しかし、直近四季報は08年3月期売上高を850億円と予想し、営業利益は前号予想の13億円から15億円に増額している。●なお、この日前場打ち出した注目株は、年間注目株である東芝プラシス(1983)と、次世代成長企業のイビデン(4062)だ。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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