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2008/08/08

◆8月8日午後8時、安全に対する危惧が高まるなか北京五輪開幕。開幕式典は「菊豆」、「HERO」などの作品で中国を代表する映画監督チャン・イーモウ(57)の演出で「花火とデジタルイメージと大動員のヒトによるパフォーマンスとで中国伝統文化を映し出す」仕掛けで4時間にわたって繰り広げられた。8日昼の中国、香港株市場は「五輪開幕前の上昇期待」もむなしく反落。特に上海総合株価指数は4%を超える大幅安となった。両市場とも、「北京五輪も安全性への懸念が高まったことが下げの主因」という。今回の北京五輪だけでなく、イスラエル選手がテロにあったミュンヘン五輪以降は、<テロのリスクなしにオリンピックは開けない時代>に入っているといえよう。それにしても、入場行進はともかく、イーモウ監督が演出したセレモニーは映画同様に見ごたえ十分!

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◆8日のアジア・太平洋市場星取表は8勝7敗。日本、韓国、台湾、豪州、インドが上昇した。7日の米国株大幅反落にもかかわらず、東京市場は、一時1万3000円割れがあったものの、「トヨタ効果」から反発で終った。●トヨタ(7203)が7日に発表した4〜6月期(1Q)連結営業利益は前年同期比39%減益と大幅減益!しかし、通期業績予想を減額修正しなかったことから、目先の安心感を生み、買い戻しなどが優勢となった。150円高で始まり250円高の4830円で終わり、4日の年初来安値4410円から9.5%の上昇となったのだ。■米保険最大手AIGの赤字決算で米金融株が下落し、銀行株が下げた。が、TOPIX業種別値下がり率トップは海運業。バルチック海運指数が7月11日〜8月7日まで20営業日続落したことを受け、先行き業績を懸念した売りが広がった。が、好業績株(1Q減益決算でも、「中間期・通期予想比高進捗率」は買い)急騰、業績悪化銘柄徹底売り叩き相場となっており、銘柄選択は難しくなっている。

◆8日の米国市場は、NYダウは300ドル強の大幅反発。買い戻しなどが先行した。金融保証会社(モノライン)大手のMBIAが発表した4〜6月期決算で(新会計基準による利益押し上げ効果から)純利益17億ドルを計上、同時に自社株買いを発表したことから買いが膨らんだ。ドル高円安も急だ。週明けの東京市場も、銘柄によるばらつきはあるものの、いったん、先物主導で買い戻しなどが先行する展開が予想される。

◆セイコーエプソン(6724)が6日の年初来高値3280円に顔合わせした。筆者なじみの長野・諏訪地方銘柄のひとつで、JPモルガン証券が5日付けで同証券業績予想を増額修正し、目標株価は3160円から3050円に引き下げたものの、投資判断を「アンダーウェイト」(弱気)から「中立」に格上げしたことが買いを誘っている。1月の上場来初の2000円割れを基点に反転しており、昨秋以来の上値関門3100円台突破のここから中期強気でまず打診買いしたい。■メルコHD(6676)は7月安値1843円から8日には年初来高値2500円まで急騰。1Q決算が高進捗率だったことが背景。週明けには26週線が52週線を上抜くゴールデン・クロスが示現し、中勢買いを示唆する!◆15日フィデリティ投信が世界小型株ファンドを設定する。同投信が先に新規株式取得を発表したショーボンド建設(1414)に注目。新生上場来の高値更新から一段高が期待できよう。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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