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2006/02/28

◆1月に続き下値波乱を見せた2月相場が終った。平均株価は10カ月ぶりに月足陰線となった。経済産業省が朝方発表した1月の鉱工業生産指数は市場予想を若干下回ったものの6カ月プラスとなり、景気の拡大基調を確認した。平均株価は一時、200円以上下落したところで投信の設定があり、後場持ち直し小幅高となった。ただ、東証1部市場は前日に続き値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を上回ったうえ、新興市場は戻り売りに押され大幅下落。マザーズ、ヘラクレス市場の下げっぷりのよさから3月相場の波乱が懸念される。バイオ・ベンチャー株は総崩れとなったしネット関連株も冴えなかった。物色の流れは日替わりメニューの定食並みで代わり映えがしにくくなっている。

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◆大手鉄鋼株は、新日鉄(5401)など4社揃って連日の高値更新となったが利益確定売りも出て日足は陰線で終った。また、原油先物、金先物、非鉄市況なども当然のことながら高値波乱の様相を呈しており、資源・エネルギー関連株や非鉄・チタン株は猫の目のような動きの激しい動きが続いている。それでも、新日鉄が頑強ならばマーケットの先行きを懸念する必要はなさそうだが、3月相場の出だしの動向に注意したい。

◆ダヴィンチ・アド(4314・ヘラ)はきょうが1対5の株式分割権利落ち。寄り付きは妥当株価を3800円上回る16万6000円。終値は16万3000円で800円高となった。主力不動産株は75日移動平均線沿いの上昇基調が続いているものの波乱含みの様相も見え始めた。いったん様子を見たい。

◆ディフェンシブセクターだが、4月の薬価改訂を控え動きが取れないのが薬品株。だが、中核の武田薬(4502)は2月月足陰線となったが、連続下ヒゲ足となっており、6500円処での頑強な動きが続いている。同社株は新日鉄がつけた9月高値から2日後の10月3日が昨年来高値であり、新日鉄同様にそこから6400円を挟んだ高値もみあい相場を展開してきた。同社は薬価引き下げの影響はあるものの、利益の4〜5割は海外が稼ぎ出したものであり他社比で優位といえる。また、武田といえども売上高は海外医薬品大手の10分の1前後でしかなく、敵対的M&Aの好対象になる可能性がある。6500円処は中期買いチャンスとみてよい。◎本欄中期注目株の科研薬(4521)は75日線沿いの右肩上がりチャートが04年12月以来続いている。今3月期連結経常利益は2期連続2ケタ増益であり、再生医療で先行している「フィブラストスプレー」などへの期待感が下支えする。◎後発医薬品の沢井薬(4555)は26週線を下支えに12カ月線が24カ月線を上抜くゴールデンクロスを示現。上昇基調に復帰した。04年6月の上場来高値4860円突破を目指し強気で攻めたい。■ガイシ系の電子部品製造・双信電機(6938)は、きれいな上昇基調を描いている。4月にも12カ月線が24カ月線を上回るゴールデンクロスの示現が予想される。05年10〜12月期から業績は様変わりの好調展開となっている。ここから押し目はすかさず拾っていきたい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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