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2007/05/18

◆楽天(4755・ジャス)が4000円安の4万2050円とストップ安。第1四半期決算が厳しく見切売りなどを浴びた。昨年10月安値から今年1月にかけてチャートがいい格好で反発相場を演じたところで息切れ。200日移動平均線を支店サポートラインとするに至らず、その後、軟調展開が続いているもの。新興3市場株価指数は連続安を繰り返しながら算出開始以来の安値更新が続いている。新興市場上場企業への投資家の期待感がすっかりはがれてしまったのだ。不祥事の続出、決算・業績への不振など言われてきたことが相次ぎ露出している。そして、新興市場安を反映しソフトバンク(9984)が一時1月4日大発会以来となる2400円割れまで売られたが、新興市場の収縮が「預金から投資へ」との掛け声は裏切られ、投資家は東証1部市場からも退出する格好となっている。この日、1部市場も新高値銘柄数22に対し新安値は350と弱気派が圧倒。日経平均株価は10日ぶりに75日線を下回った。それでも日経平均は1万7400円に1円届かない水準で止まり、3月最終週以来続く1万7500円を挟んだ小動き相場でいられるのは、過去最高更新が続くNYダウなど米国株高を背景とした欧州、アジア各国主要市場の高値追いが海外投資家の買いを呼び込んでいるからだ。週明けは26週線を下値に意識する展開となりそうだ。ちなみに楽天の決算の足を引っ張ったのは、前年同期業績を牽引した証券事業の不振だった。

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◆ソニー(6758)が40円高の6670円と3日続伸、突っ張った。全般軟調下、来週も同社株動向がポイントとなろう。一方、新日鉄(5401)は一時828円まで続落し、9日の戻り高値以降の安値を下回った。注目のエレクトロニクス事業では、前期650万台だった液晶テレビ販売数を今期は1000万台とし、営業利益約3000億円を目指すとの会社計画は達成可能な水準とみ手よさそうだ。「ソニー株が新日鉄に代わる市場体温計銘柄として市場に定着するか」との疑問の声が多い今は「買い」だと本欄は捉えている。もう1社すべき注目株は、今週長大陽線を引き、昨年5月からの2000円を挟んだ往来相場を一気に抜け出した日揮(1963)。新日石(5001)も5月に入り05年10月以来の4ケタ回復を達成するなど、石油資源関連株が1年間の調整を終え再び表舞台に登場してきたのだ。背景にあるのは、原油先物価格が17日には64ドル台に切り返してきたこと。原油価格の高騰により産油国の油田開発投資が膨らみ続けており(日本企業の自前原油開発案件も増加を続けている)、プラント各社の受注は「空前」という規模で、日揮や千代化(6366)、東洋エンジ(6330)の好業績はここから3〜4期は大丈夫との見方が広がっている。となれば、石油精製プラント・メンテナンスを手がける新興プラン(6379)は91年5月以来の高値圏にあるがPERは16倍台にすぎず、90年3月の上場来高値1600円を目標株価としても不思議ないであろう。新日石とともにここからもう一段強気したい。■団塊の世代が定年を迎えたことでカメラはデジタル一眼時代入り。再び脚光を浴びはじめた交換レンズ大手のタムロン(7740)が3250円と3連騰し、コンパクトデジカメ大ブレークの03年10月の上場来高値を更新。強気! 

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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