バックナンバー

2006/07/10

◆週明けの東京市場は4日ぶりに反発した。予想外の展開となった。午前中、前週末の米国株安を受け一時250円超の下げとなり「なすすべなし」の感があった。が、後場、久々に(米国株の追い風を頼ることなく)地力で立ち上がった。先物市場にリードされ銀行株が主導し、主力株物色が広がっていったのだ。前号で指摘したように、今週後半13〜14日には日銀政策決定会合が予定されており、ゼロ金利解除に向け前進する見通しにある。株価に相当織り込み済みではあるが金利上昇に伴う銀行の利ざや改善、収益拡大を期待した買いが膨らんだ。加えて、きょうは、6月の銀行貸出平均残高増が追い風となった。そして、午後2時発表の機械統計の堅調が後押しした。■となれば、みずほFG(8411)の市場体温計は役目を終えていないようだ。大手証券は6月27日付けで銀行セクターの判断を「中立」から「強気」に引き上げた。公的資金の返済と金利上昇で銀行経営は新局面入り。銀行収益を取り巻く環境は好転しているというのだ。そして、みずほFGは中堅・中小企業及び個人向けビジネスが動き出す。公的資金完済で「経営モードを営業収益の拡大へ完全にきりかえる」と指摘している。6月14日に82万7000円まで叩かれた株価はこの日、一時、4月19日の最高値103万円にあと2万円に迫る場面まであった。■また、この日6円高の449円高値引けとなってきた新日鉄(5401)もまた、6月安値時にも52週移動平均線にしっかり支えられた。3月高値479円挑戦の構えを崩しておらず市場体温計として存在感を一段と増してきたといってよい。となれば、26週線が下支えをし、新日鉄以上に上値追いの勢いが強いJFEHD(5411)の先導やあと110円の上昇で年初来高値更新となる東京製鉄(5423)ともども注目し続けたい。ちなみに、鉄鋼株の決算発表で先発するのは東京製鉄で来週21日(金)の予定。本欄のいう、鉄鋼株主役説が浮かび上がることになる。といっても、米国株に横からケリを入れられ、またまた軟調展開に戻る可能性も高い。つまり、6月14日安値に対する2番底形成があって中勢上昇第3波入りが本格化すると考えているからだ。今週末15〜16日にはロシアサミット。今回は北朝鮮のミサイル発射後の制裁をどう決定するかが日本にとってのっぴきならぬ重要な議題だ。

PR : 儲かる買い方を診断する分析ツールSTOCKBOARD。


◆さて、先に「おいしいGABA入り低塩しょうゆ」を静岡、関東圏に限定し先行販売している焼津水産化(2812)は2月安値時と同様に6月以降の安値シーンでも200日線が下支えしてきたが、ここでも支えつくし、次の反発に向かうかが注目される。●サーミスタ利用センサー最大手の芝浦電子(6957・ジャス)は前3月期業績大幅伸長に続き、今期も売上高や経常利益が連続過去最高を更新する見通しにある。株価は02年末以来長期上昇トレンドを形成。割高感は乏しく、6月に2270円まで買われた後ひと呼吸入れたここから、買い直したい

PR : リアルタイムで「買い信号」点灯銘柄をスクリーニング。


魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

愛用のチャートソフトはSTOCK BOARD

リアルタイムチャート

スクリーニング
STOCK BOARD
2週間お試し受付中!
メールマガジン

アナリストレポート「魁」など有力銘柄情報を配信〜トレーダーナビ

   

メルマガバックナンバー

powered by まぐまぐトップページへ