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2011/05/23

◆5月第4週、日経平均は前週末比146円安の9460円と3日続落した。前週末20日の欧米株は3日ぶりに急反落。20日の海外市場で、ギリシャの債務不履行(デフォルト)懸念が高まったうえ、中国・ブラジルなど新興国の経済減速懸念が市場に広がった。欧州中央銀行(ECB)のメンバーやドイツ首相などギリシャ債務整理に対し否定的発言が続いてきたが、格付け会社フィッチがギリシャ国債の格付けを「B+」(シングルBプラス)に引き下げ、さらに、引き下げ方向で見直す「ネガティブ」ウォッチとした。アジア時間となり、中国株式市場が3%弱の、インドが1.5%前後安となるなど日本を含めたアジア・太平洋主要9株式市場はそろって、1〜3%の範囲で大幅安した。

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◆米国発の過剰流動性を背景としたあらゆるものに投機が走ったバブリーといえる相場だが、その間、新興諸国が勃興し、新興市場が育った。世界の各国各市場の鍵を握るのは、やはり、米国市場。株式では、SP500種指数の足元、下値ポイントは3月16日(東日本大震災に伴う日本株暴落を反映)安値1249・05。NYダウでは同日の安値1万1613ドル。まだ余裕はあるが、転げだしたら止まらないのが相場だ。油断はできない。ドイツなど欧州各国首脳の頭を悩ますのはギリシャだけでなく、スペインも候補と見られており、地方議会選挙で与党が敗れたことを懸念する声が聞かれた。来週26〜27日にはフランス・ドービルでG8サミットが開催されるが、第1次、第2次世界大戦前夜にまとまることなく2度のヨーロッパ戦争に突入していった、各国各様でまとまらないことでは知れた国が作り上げた人口的なEUがどこまでまとまることができるのか、それぞれがお国の主張を言い立てて終ってしまうのか・・?

◆日経平均株価はこの日、9437円まで見た。当面の下値ポイントである4月19日安値9405円を守ることが出来るか?あっさり割り込んでしまうようでは、いったん、強制的な下値調べ相場入りも覚悟すべきか・・?この日、TOPIX33業種中で上げたのは唯一、医薬品1業種。前週前半までは市場人気の「蚊帳の外」状態が続いていたが、後発医薬品世界大手イスラエル企業の日本上陸が伝わったことが刺激となったか、きょうで4日続伸となった。■科研薬(4521)は当欄紹介銘柄だが、19日の急騰、20日に一服。きょうは反発と強張った。06年3月に1000円台を回復した後、今年2月まで1000円とび台が頑強な上値関門となってきた。が、その壁は、先々週〜先週にかけて突破した。ここからは、通常レベルの下げ相場では、下がっても1000とび円台とみて、拾いたいと思う。

◆前号も上ヒゲの長い日足を付けたと記したメッセージ(2400)は、この日は、逆に、下値を試した後、下げ幅を急縮小する格好で終った。NYなど海外相場が堅調だとすれば、24日の動きが期待されるところとみるが、さて、どうか・・?  

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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