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2007/02/21

◆日銀は0.25%の追加利下げを発表した。「無担保コール翌日物金利の誘導目標を年0.25%から0.25%引き上げ0.5%とした。委員8対1で引き上げが決定した。正式には、決定の前に、福井日銀総裁が金利引き上げの提案があった後、引き上げを決定したことから、日経平均株価などは、提案したと伝えられた直後12時45分頃から下げに転じた。日経平均は結局、小幅続落で終ったが、個別銘柄では、引き上げが決定した時には、上げに転じた銘柄、上げ幅を拡大した銘柄が結構増えていた。

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◆新日鉄(5401)は13時57分にはこの日の安値、2円高の787円まで下げたが、引けにかけ上げ幅を拡大して行き、806円の新値更新があって、20円高の805円引けとなった。株主優遇策を検討かとの報道があったうえ、日経紙連載の同社記事(中)の最後の方に、「パートナーの住金(5405)、神戸鋼(5406)などが買収の標的となれば、世界再編の流れの中でなお脅威は消えず、同社のパッチワーク的な資本の関係で再編の流れに抗することは難しい」と言い換えることができる指摘があった。依然、新日鉄の世界戦略に綻(ほころ)びが生じる可能性があることが指摘されたことは、再編の思惑からまだ抜けきれないでいることであり、その思惑が買いを誘ったといえないだろうか。新日鉄をここから買うのは怖い。買うべきでない。が、したたかな新日鉄の株価はを見ていると、日本株は上げ下げしながらも、なお世界市場で出遅れ感が強く、上昇余地を十分残していると思える。

◆前号で、日本金属(5491)は「浮動株数を大幅に上回る出来高。大活況だ。いささか、急テンポすぎる、利益確定売りしたい」と指摘した。が、この日の株価は、高寄り後14時15分までモミ合っていたが、そこから引けにかけ一気に上昇。80円高の560円ストップ高に買われ、なお、ストップ高カイ気配で終った。4月の統一選挙や、7月の参議院選挙を控え、政治資金的な買いが入ったとの見方があったが、そうかもしれない。が、(短期資金が)「買うから上がる、上がるから買う」の相場を買っただけだとみている。いずれにしても、本欄は力勝負に口を挟まないでいよう。

◆日清紡(3105)が活況裏に続伸。1990年2月以来17年ぶりに1482円高値に買われた。余す上値は90年1月の上場来高値1920円だ!この日は、日清紡の持分法適用会社としている日無線(6751)も一時44円高の403円まで買われた。YOZAN(6830・ジャス)が展開している今話題の無線WiMAXに注力していることが買いを広げているようだ。●片倉(3001)が一時75円安の1940円まで下げた後、下げ幅を縮小し、17円安の1998円で終った。前期連結経常利益の2ケタ減益発表を嫌気した売りが先行したが、同社株が2000円前後にあるのは現在の業績予想水準では「家賃が高すぎる」といえる。そうではなく、さいたま新都心など全国にある土地が稼ぎ出す価値、含み益を評価してのもの。突っ込みは買いで臨みたい。●あと、東急(9005)、東芝プラシス(1983)の筆者本年公式注目株に、島津製(7701)、1部市場上場が決定した新興プラン(6379・東2)の長期強気銘柄群の推奨を継続する。●コムシード(3739・名セン)はあわてず、突っ込みを待ちたい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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