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2012/10/31

◆10月末であり上期末でもある東京株式市場で、日経平均は前日比86円高の8928円と4日ぶりに反発した。30日の米株式市場はハリケーン「サンディ」の影響で29日に続き2日連続で休場となったが、欧州株式市場はそろって反発した。「スペイン7−9月期国内総生産(GDP)が予想以上には悪化しなかったこと、イタリア国債の入札が順調だったこと、独・英主要企業の業績が好調だったことなどが材料視されたという。チェックしている欧州18市場中15市場が上昇した。ヘッジファンドなどの上値を試す動きや買い戻す動きが急となる可能性もありそうで、弱気ばかりでは戦えない?

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◆東京市場では、前日大引け前に日銀が追加金融緩和策を発表した後、一気に下げに転じた反動や円が軟調に推移したことに後押しされ買いが先行した。なかでも、業績が悪化した銘柄や下方修正を発表した銘柄にも悪材料出尽くし感から反発に転じる銘柄が見られたことは注意したい。■資生堂(4911)とオムロン(6645)がそうだ。●資生堂は変わらずを挟み7日ぶりに反発した。後場、一時62円高の1036円と1日以来の水準に回復する場面があった。この日後場開始時に発表した2012年9月中間期連結経常利益は前期比62%減の83.5億円と大幅減益。同時に通期連結経常利益予想を従来比35億円減となる前期比1.4%増の400億円とした。しかし、「主力の国内化粧品事業で店頭売上高が回復基調に向かいつつある」と発表したことや、1995年秋以来17年ぶりに4ケタ割れしたことが買いを誘ったもよう。また、●オムロンは7日ぶりに急反発。一時23日以来の1600円台回復場面があった。30日に発表した12年4月〜9月期(上期)連結決算(米国基準)で経常利益にあたる税引前利益は前年同期比18.3%減と2ケタ減益だった。しかし、同社の従来予想145億円に対しては27.2億円上回って着地したことが買い材料視されたのだ。テクニカル面はといえば、1500円処が底値圏となっているものの、昨年3月高値2418円から上値が切り下がっている。ただ、上値ネックラインとなっている52週線(1620円台)超えが定着すれば、「買い」たい。●当欄注目株のひとつ東芝プラ(1983)はこの日後場中に9月中間連結決算を発表。経常利益は7月末に増額修正した60億円に対し前年同期比45%増の69億円と好調裏に着地した。が、さすがは慎重居士、通期予想は7月の増額修正値である前期比2.4%増の156億円を据え置いた。先行き増額修正期待が高まろう。月足ベースでは7月以降24カ月線をクリアし上値をうかがう格好となっている。1100円台後半から1300円台前半にかけて頑強な上値ゾーンがある。が、こちらも、慎重居士となり、定期預金のつもりでゆっくり攻めていくべきか。●マクドナルド(2702)はゆっくりではあるが52週線放れがはじまったか!52週線沿いの美しい上昇基調にあるここからもう一段上の相場を託したい。●大塚HD(4578)も3月以来の上場来最高値ゾーン2300〜2500円台前半突破が迫った?新たな相場ゾーン入りが期待できそうだ。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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