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2007/08/06

◆アジア・太平洋地区の星取表は1勝16敗。その1勝は中国。海外投資家の売買が制限されている、いわば閉じられた市場であることが幸いしているのだ。世界にリンクする各国市場は、米国発の世界同時株安の中でスパイラルダウンが続いている。6日には米住宅記入会社大手の破産法適用第2段の申請が発表された。そして、NYダウは1万3600ドル台にある50日移動平均線へのプラスかい離を回復し、先行き強気を示唆する状況になれるかどうかが当面のポイントとなっている。そして、最大のリスクは、株式市場だけでなく、国際商品市況、金融市場などの崩落に伴う信用収縮。

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◆みずほFG(8411)が、大商いのうちに8日続落した。一時3万9000円安の67万9000円まで売られ年初来安値を更新した。70万円割れは2005年10月18日以来1年10カ月ぶりのことだ。同社株だけでなく、三菱UFJ(8306)は113万円の、三井住友FG(8316)は95万4000円の年初来安値をそれぞれ記録するなど、地銀株の反発をよそに大手銀行は厳しい下げが止まらない。発表された第1四半期(4〜6月)連結業績が厳しい結果となったうえ、米国サブプライムローン(信用度の低い借り手向け住宅ローン)問題に絡み、海外勢が金融機関株に対する慎重姿勢が響いている。テクニカル面でも、長期下降トレンドが続く相場に嫌気した見切り売りが途切れない。平均株価は、先月末200日線を割り込み、先週には52週線も割り込んだ。そして、今週に入り一段安となっている。

◆そんななかでも、「得意分野で業績を急拡大させている企業」への買い人気は続いている。「成長イメージのある、美しい上昇基調を描く好需給銘柄」で逆行高するのは、先月26日に6万円台に乗せるまで連騰した任天堂(7974・大)に続けとばかりにディーゼル自動車の排ガス規制関連株の第1人者イビデン(4062)が1万円に急接近し、ガイシ(5333)が4000円目前と上げ幅を拡大。いずれも上場来高値更新が続く。同様に、業務用エアコントップのダイキン(6367)、たばこのJT(2914)が高値追いをし、等方性黒鉛トップの東洋炭素(5310)の上場来高値更新が続き、同関連の東海カーボン(5301)、日カーボン(5302)が材料思惑株として上値を追う。こちらは、以前のチタン関連株人気に近い限定銘柄への買い人気が続いているものだ。薄膜方太陽電池を簡単・安価に製造できるとしてアルバック(6728)が上場来高値を更新し、太陽電池材料のシリコン加工に強みを持つ石井表記(6336・東2)が半年振り高値水準に。デジタル一眼レフカメラ市場の急拡大を背景にタムロン(7740)が上昇ピッチを早め、冷却ポンプ第1人者の帝国電機(6333)も原子力関連株の押し目買い銘柄だ。

◆業績予想の増額修正発表組で本欄常連銘柄では、筆者年間注目株の原子力関連株・東芝プラシス(1983)が75円高の1238円まで買われ、14年ぶり高値に。また、JUKI(6440)は1078円まで買われ、90年12月以来ほぼ17年ぶり高値水準となっている。いずれも、強気を継続。■赤外線センサーではハイテク家電分野で高シェアを誇る日セラミ(6929・大)に注目。来週17日の中間決算発表時の増額修正が期待される。●名村造船(7014・大)の上昇基調に乗るべしと思うがいかがか!?

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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