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2008/12/05

◆5日の東京株式市場で、日経平均株価は一時100円高となる場面があったものの、結局6円73銭安の7917円と小幅続落となった。4日のNYダウは215ドル安となり3日ぶりに急反落。大幅悪化が確実といわれる週末の11月雇用統計発表を控えているうえ、GM破たん懸念や4日のNY原油先物価格が1バレル=43.67ドル引けとなり2005年1月以来の安値となったことから、銀行株、自動車株、エネルギー株を中心に下げ幅が拡大した。東京市場はこの流れに沿った格好で、TOPIX業種別株価で値下がり率上位には銀行株、鉱業株、海運株が並び、08年限りでF1レースから撤退すると発表した本田技研工業(7267)やトヨタ自動車(7203)は年初来安値を更新した。

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◆ここから悲観をいうより、楽観的立場に組したいのだが、100年に1回といわれるリセッションの破壊力を知る力は今の筆者にはなく、いずれの国、いずれの株式市場とも右下に向かってズリ落ちる格好となっている足元の株式チャートにおびえが走るばかり。「満つれば欠くる、欠ければ満ちる」という言葉がある。全般軟調展開が続くなか「欠ければ満ちる」ジリ高上昇基調銘柄で、業績好調もしくはそこそこの業績だが好材料あるいはテーマ関連銘柄や思惑材料のある銘柄を引き続き「買い」注目とする。

◆当欄、週明け相場の注目株は、筆者判断は「中立」だが引き続きセブン銀行(8410)、前号紹介のマクドナルド(2702)、日信号(6741)。そして、先に今09年3月期業績増額した、13週、26週線が下支えするネットワン(7518)。75日線沿いの上昇期基調にあり、不況でも支出はいとわないペット関連株のユニチャームペット(2059)は200日線が下支えし、3500円台の壁をにらむ。携帯コンテンツを手がけるドワンゴ(3715)は業績急回復予想で、週明け8日にも25日線が75日線を上抜くミニ・ゴールデンクロス(ミニGC)を示現する見込み。また、06年消防法改正を追い風に来3月期も業績伸張見通しにある能美防災(6744)は8月の75日線と200日線GCから、75日線が急伸中だ。

◆日本M&A(2127)は今週、50万円台を突破し、200日線、52週線を上抜いた。10月に付けた06年10月以来の安値31万4000円を基点とした中勢上昇基調が始まったばかりとみる。今3月期も2ケタ増収増益予想と成長が続く。事業承継問題を抱える中堅・中小企業の需要増を背景にM&A(企業の合併・買収)件数の増大が続く。◆プリマハム(2281)が24円高の165円高値引けとなった。朝の寄り付きは141円で、「75日移動平均線タッチから反発期待」に沿っての反騰となった。避けたいのは、「週明け月曜朝高で終ってしまう」こと。ただ、先の急騰時ときょうの動きに仕掛け的な側面がうかがわれる。信用残は、ピーク時には売り残株数808万株対買い残414万株と高水準だった。11月28日現在は貸借倍率が0.60倍だが、売り残458万株対買い残274万株と株数はともに大幅に縮小している。ここから強弱感が分かれるなか、急落・急反発を繰り返すことで貸借取引を厚くし、一気に上値を追う、なんて想像は?単なる思い込みゆえか。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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