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2010/09/02

◆猛暑は勘弁してもらいたいと訴えるのは、夏バテした身体だ。気象庁によれば、今年6−8月の日本の平均気温は、1898年の統計開始以来113年間でもっとも高いという。この猛暑に泣いたのはカジュアル衣料国内トップのFリテイ(9983)やポイント(2685)など衣料関連各社。1日に既存店8月度月次売上高を発表したポイントは前年同月比4.6%の減少だった。前半は夏物の販売が順調に推移した。しかし、盆明け以降は猛暑により初秋物の販売に影響が出た。そして、2日に発表したFリテイ8月度国内「ユニクロ」既存店売上高は前年同月比9.3%の減少だった。4月には低温で春夏物が不振に終わり12%減となったが、今度は、盆過ぎの気温が前年比10度以上高かったことから秋物の販売にブレーキが掛かったという。3日の株価は?●一方、ビール類の売れ行きが好調な大手3社だが、株価はサッポロ(2501)が6月高値を抜けずもみ合い、アサヒ(2502)は7月安値から200円は上げているものの、52週線をクリアしきれない。キリン(2503)も7月安値から上げているが26週線にも届かない。今はビール類を飲むのは季節を問わなくなっている。かつてあった「麦ワラ帽子は冬に買え」との兜町格言はかなり昔にお蔵入りしてしまった・・。

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◆日経平均は前日比135円高の9062円と続伸し3日ぶりに9000円台を回復。TOPIXも続伸した。後場前半には、3日の米雇用統計を見たいとし上げ幅を縮小する場面があったものの、引けにかけ買い直された。1日の米国市場で、NYダウが254ドル高と大幅高したことや、円高が一服していることが輸出関連株をはじめとし見直し買いや買い戻しを誘った。NYダウは1万ドル前後と直近の安値水準にあるうえ、米8月ISM製造業景況感指数が予想外に上昇したうえ、中国の8月製造業購買担当者指数(PMI)も上昇したことから、買いが広がった。3日の雇用統計発表を控え、ADPが発表した8月の米民間部門雇用者数は増加予想と違って減少したものの、株価は上昇した。そこには、雇用統計が悪化したときはFRBが景気対策を打ち出すとの期待感がうかがえる。また、直近の日本の政策当局には決断力が無いに等しいが、FRBは的確に動いてきたとの信頼感がある?

◆さて、当欄では、介護関連の主役としてニチイ学館(9792)を指名してきた。しかし、株価は長期下落基調から抜け出しておらず、ヘルパー講座などの教育事業が今期は反動減となるなど期待を裏切り続けてきた。大手証券が1日付けで新規に投資判断「1」、目標株価1000円で調査を開始したことが、下落基調から上値を試す動きのきっかけとなれば、リポートは役目を果たすことになるのだが・・。ウォッチングを再開しよう。●先に注目の介護付き有料老人ホームを展開するメッセージ(2400)は17日に07年12月以来の高値から反落した。が、引き続き、26週線、もう一段下にある52週線で下げ止まることを条件に「強気」を継続することにしよう。いずれにしても、ニチイ学館がリードする介護関連相場に発展するにはもう少し時間がかかりそうだ。 

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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