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2007/10/31

◆10月末の東京市場で、日経平均株価は1万6737円で終り、長期相場の主要指標のひとつである24カ月移動平均線への上方かい離をなんとか守った。一時失速しマイナスかい離に沈む場面もあったが、先物買いから引けにかけ上げ幅を拡大した。8、9月は急落した後、月末にかけ反転。長い下ヒゲをひきつつも24カ月線へのプラスかい離を回復し、翌月の上昇相場を期待させたが、10月は、世界各国市場の過去最高更新のニュースを聞きながら、日本株は大きな上昇気流に乗ることも無く、モミ合い。日経平均は小幅陰線の十字足となった。そして、11月相場に先高期待感はバトンタッチされた。もっとも、TOPIXは8月に24カ月線を割り込み済み。10月まで3カ月連続マイナスかい離が続いている。幸い、1600ポイントを中心にモミ合う格好となっており、3本の下ヒゲを記録したこともあってようやく底堅さが目につき始めた。11月から来年2月にかけての3カ月相場に期待しても良いということ!?また、昨春を大天井とし下げ放題となっていた東証マザーズ指数や大証ヘラクレス指数が、9月安値を基点に5割超〜4割超の急回復を見せ、10月相場を終えたことは買い安心感を誘う。

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◆政府・与党は何の政策も打ち出せずにいる。来年度予算編成の間に大胆な方策が発表されるという期待感がないことが、市場を息苦しくさせている。景気の浮揚感ももちろん見られない。ただ、発表が続く9月中間決算が想定以上に好決算となっていることやアジア各国市場や欧米市場の好調が株価を下支えしているだけ・・?■10月31日には、米FOMCで0.25%の追加利下げを発表した。声明文では追加利下げ観測が後退したとの見方もあったが、発表された米景気指標が足元好調を示したこともあり、11月欧米株式市場の堅調展開が期待された。

◆日産自(7201)の中間決算好調が、これまで調整色を強めてきた自動車セクターを刺激している。同セクターは久々の好展開が期待できそうだ。三菱自(7211)は今3月期連結経常利益を大幅増額修正したが、信用需給が良く値ごろ感も良いことから人気を集め、日産車体(7222)は好業績割安銘柄として日産自グループ見直し買いの先鋒となる可能性が強まる。次のポイントはトヨタ(7203)の決算発表だが、これは11月17日予定。その前に修正もしくは観測報道がありそうだ。筆者次期成長企業と期待のデンソー(6902)が発表した中間決算は大幅増益で6期連続過去最高だった。中期5000円の壁突破に期待。●また、当欄こだわりの、ホンダ系でインド、中国にも強いエイチワン(5989・ジャス)は株価はジリ貧だが、これは償却費負担に今3月期小幅増益にとどまるため。PER7倍台、PBR0.90倍のここは打診買いしたい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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