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2006/06/09

◆週末の東京市場は乱高下したものの、5日ぶりに反発した。8日のNYダウがV字相場で3日ぶりに反発したが、平均株価は、前場の戻り(上げ幅200円弱)で上値の重さを見て、後場は下値(下げ幅243円)を探りにいった。方向性がでてきたのは午後2時。発表された4月の機械受注統計が市場予想を上回ったことがきっかけ。SQ(特別清算指数)算出日ということでボリュームは膨らんだ。が、昨年11月24日以来の安値水準となる1万4750円、200日線を3日連続割り込んだまま終った。週足は、下ヒゲよりも実線が長く4週連続となる陰線で終り、一時52週線を割り込む場面もあった。4月7日高値からきょうのザラバ安値までの下落率は18.1%。52週線が下支えした。

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◆来週は?テクニカル面では200日線もしくは52週線が重要なポイントになろう。200日線からさほど下に行き過ぎなければほどなく押し目買いムードも広がろう。目下、投資家のセンチメントは弱い。が、様々な数値が異常値にある。<8日には、値下がり銘柄数が過去最多の1648(但し、上場銘柄数が昔と比較できないほど増えている)。25日平均騰落レシオが54.4%と1995年6月以来11年ぶり低水準。9日には、売買のタイミングを捉える指標のひとつRCI(順位相関指数)で、25日RCIがマイナス94.0%、9週RCIがマイナス96.7%と売られすぎ水準にある>。■大和総研が8日に発表した06年度〜07年度第1次企業業績見通し(金融を除く主要300社)では、経常利益が07年度まで6期連続増益、5期連続の過去最高更新予想にある。そして、その増益率は今年度が6.1%増、来年度が10.8%増(05年度実績は12.7%増)と来期が今期を上回る数値となっている!あとは、今後この増益率が上方修正されるか、それとも下方修正に向かうかによって妥当株価は上下することになる。■足元注目すべきは、日本の低金利から膨らんでいった世界の投機資金がどこに向かうか?だ。8日の動きでは、石油市場には投機資金が依然多く流入したままだが、非鉄・貴金属、穀物の国際商品は軟化の兆し。株式市場でも、世界の投機マネーが新興市場から退出しつつあるようだ。ちなみに週末9日、アジアでは中国など5カ国は下げたが11カ国が上げた(1市場が休場)。欧州市場は堅調展開が続いており、米州では先発のブラジルが大幅高で始まっている。■来週は、急落に対する反発局面が予想される。が、<どこかで出来高を増やし大幅高する瞬間がなければ、次の展開が読みきれない。物色の方向もあいまいになってしまう!>

◆先にも指摘した通り、昨春を基点とする中期上昇第2波動は4月7日に終り、現在は調整期。本欄市場体温計のソニー(6758)、トヨタ(7203)、みずほFG(8411)、新日鉄(5401)は今しばらく継続し、流れの先が読めるようになったところで、新市場体温計銘柄を打ち出すことにする。なお、中期銘柄としてきた多くの銘柄は継続する。日水(1332)、日ハム(2282)、焼津水産(2812)、コネクト(3736・マザ)、ツムラ(4540)、JCOM(4817・ジャス)、インデックス(4835・ジャス)、エイチワン(5989・ジャス)、シライ電子(6658)、ソニー(6758)、浜ホト(6965)、岡谷鋼機(7485・名)、島津(7701)、UFJニコス(8583)、東急(9005)、鈴丹(8193)、イノテック(9880・ジャス)・・など。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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