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2012/02/14

◆驚いた、前号で「中期相場を占う26週線に下支えされる格好で380円台まで浮上。まだ、ウォッチングの域を出ないが、400円台相場入りなるかにまず注目。その後、400円台固めを経ての新たな相場を見たいものだ」と記した東急(9005)がいきなり動意づいた。

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◆もっとも、後押ししたのは、日銀が金融緩和策を発表したことにある。前日から日銀は金融政策決定会合を行なっていたが、後場始まって間もなく、国債など資産買い入れ基金を従来の55兆円から65兆円に積み増すと発表したことから、金利負担の軽減が大きな金融・不動産セクターを中心に買いが広がったもの。また、円安に振れたことも輸出株を後押しし、日経平均は一気に9000円台を回復。大引けまで9050円前後で推移し、昨年9月1日以来の高値で終了した。そして、長期相場を示唆する200日移動平均線をわずかに20銭強だが上抜いた。このまま、200日線を守れるか?長期はともかく当面の条件は整いつつあるといえよう。米格付け会社が13日にイタリアなど欧州6カ国の格付けを引き下げ、英仏の「Aaa」格付けの見通しを「ネガティブ」(弱気)に引き下げるなど欧州債務問題は消えたわけではない。が、NYダウは13日、2000年12月以来11年ぶり高値をつけた。住宅指標が好転すれば米国市場は一段と明るさを増すのだが。

◆東急はこの日高値が391円。09年11月以降は400円とび台が頑強な上値関門となっており、410円台に入っていかないと強気に転じることはできない。しかし、昨年3月の東日本大震災で大きく落ち込んだ各部門の売上高だが、鉄道・輸送人員は昨年10月に前年同月比0.6%プラスに転じ、12月に再び0.7%増(昨年3月震災後は19.5%減)となった。リテール(百貨店・ストア)既存店売上高は、百貨店が10月、12月と0.6%のプラス(同26.8%減)に転じ、ストアは12月に初めてマイナス幅が0.6%と初めて1%未満(同5.8%減)まで回復、ホテル既存店店舗売上高は11月に0.1%減まで縮小し、12月は2.2%増(同39.3%減)に回復した。不動産販売は昨年10−12月期に四半期ベースで4期ぶりに増益に転じた。利益率も改善し業績は上ブレ基調に転じたと見てよさそうだ。二子玉川では東地区再開発事業にも参加組合員として積極的に参画。そして、今や筆者には行きづらくなってしまった若者ばかりの街渋谷では、4月にオープンして新しいランドマークとなる「渋谷ヒカリエ」効果が期待される。株価は、07年2月天井1023円後の長期下落基調は既に、昨年大震災時に付けた2000年3月以来11年ぶり安値298円が一番底となり、昨年6月安値310円が二番底。そして、昨年8月には24カ月移動平均線をクリアしここまで24カ月線上でもみ合ってきた。そして、下値サポートラインとして26週線が機能し始めたとなれば、GOしかない!?後は、400円台前後で襲ってくる2年4カ月分の売りをこなしてしまえば、ノープロブレム!とはいえ、相当な勢いがなければ突破は簡単ではない・・。

◆マクドナルド(2702)は底堅く、2週連続で13週線を上回ってきた。1月度既存店売上高は前年同月比1.3%増と予想外に低かったうえ、前期経常利益は大震災の大きなハンデはあったものの想定よりは悪く、今期計画の2.9%増も気に入らない。後は、テクニカルが堅調な間に、月次売上高の伸びが高まっていくことに期待!

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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