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2008/01/31

◆JT(2914)が一時大きく売られた。「子会社が中国から輸入していた『手包みひとくち餃子』に殺虫剤が混入、昨年12月以降、食べた人が中毒症状を訴え、一時重体となっていたことが30日になって分かった」と報じられたことが嫌気されたもの。筆者は先日、問題が報じられる前に、半分の10個を食べたがおいしかった。残り10個は冷凍庫にあるがさすがに食べる気がしないが、捨ててもいない。騒ぎが収まってから捨てようかと思う。もっとも、妻は早く捨てなさいといっているが・・。■JTといえば、昨年12月まで長期上昇トレンドを刻む「全般弱気相場におけるディフェンシブストックとして買い安心感のある代表的な銘柄」だった。同社株が昨年までの長期上昇相場の基点となったのは2003年4月の上場来安値12.88万円だ。そして、03年4月といえば、日経平均株価が7603円のバブル後最安値を付け時である。日経平均は昨年8月にいったん長期移動平均線である24カ月線を割り込んだものの何度か切り返しを見せ、11月末終値で大きく割り込んだことから中長期相場の弱気転換を示唆。年明けの暴落相場につながっていった。●JTはこの日、朝方から売りが殺到、4万円安の52.2万円で寄り付いた時点で24カ月線を割り込んだ。しかし、全般相場が切り返したこともあり、その後下げ幅を4000円まで縮小。55.8万円で大引けとなり24カ月線へのマイナスかい離を免れた。ただ、12月21日の上場来高値70.8万円からこの日の安値まで26.3%の下落は、「高値から2割下がったところから、弱気相場に転じる」との経験則もあり、自律反騰相場は期待できても、上場来高値更新には長い時間がかかる「戻り売り」銘柄に転じたとみたほうがよさそうだ。ということは、日経平均も・・?

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◆さて、米国は30日に0.5%の利下げを実施した。米株はいったん大きく買われたが、引けにかけ急失速し反落で終った。2週間で1.25%の大幅利下げだが、サブプライムローン問題に伴う景気後退懸念が投資家の気を削ぐ。一方、東京市場では月末を意識したまとまった買いが数度はいったほか、格下げ懸念のあった米金融保証会社大手への増資完了が伝わり、急速に場況が好転した。もっとも、1日発表の米雇用統計次第では心理が冷やされる可能性も残る。証券化商品の含み損は先行き膨れ上がる可能性が高く、金融機関の損失が確定できない限り、相場が「本格的な上昇基調」に転じることはなさそうだ。

◆「失望の1月」相場は終った。昨夏大人気もその後、暴落したトウアバルブ(6466・東2)や木村化工(6378)など原子力発電関連株も相次ぎストップ高に買われた。失速したトウアバルブを買い推奨しきれなかった当欄は反省が必要だが、「2月はそれほど強気になる環境ではない。それでも、米国のサブプライム問題処理の動きが見え始めたことは、1月相場とは違う結果を与えてくれる」といえる?●また、決算や業績修正の発表に上下に極端に反応する銘柄が多い。筆者の長年の注目株エプソン(6724)は30日発表の第3四半期利益急増で一時ストップ高した。底入れ、中期上昇基調の転換ができそうだ。まず、100株を打診買いをして、次の買い場を探したい。●上場来安値圏のタカラバイオ(4974・マザ)が発表した第3四半期は利益面が黒字転換し、通期予想を増額修正した。1日は買いが先行しようがここから拾えそうだ。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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