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2008/05/29

◆28日の下げはいったいなんだったのか、と思わせる急反騰。29日、出来高は20億株割れも、為替のドル高円安基調を背景に値上がり銘柄数1497、鉄鋼株が下げたほかは33業種中の32業種が上昇する全面高商状で、日経平均株価は400円超の急反騰となった。売買代金は2.33兆円と若干多目くらいだが、東証1部市場は活気づいた。

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◆米国での原子力発電プラント受注が積み上がる東芝(6502)は、3日続伸し年初来高値を更新。前号で紹介したように、毎年2基の原発受注を積み重ね2030年には世界シェア最大30%を狙うと表明した三菱重工(7011)も年初来高値圏で上値を取りにいく構えとなった。そして、原子力関連株を引き続きリードする展開が期待される日本製鋼所(5631)は、3日続伸。一時2145円まで買われ、昨年7月24日につけた上場来高値2105円を一気に更新した!1月22日に年初来安値1335円に叩かれた後、上昇基調入りが鮮明になっていたが、最高値更新に新たな上値を目指す動きが始まった。原油高や地球温暖化問題が深刻化するなか、原発が世界的に見直され、新たに欧州や、中近東など世界的に新規建設計画が具体化している。日製鋼では現在の生産能力では不十分と判断し、更なる能力増強の可能性を示唆している。■これまで記してきたように、当欄では、環境関連株は7月の洞爺湖サミット前のいつか?が当面の相場のピークとみているが、環境問題そのものは、サミット後も変わりなく人類および地球上のあまねくいきものに押し寄せる課題となる。そして、問題は解決されねばならない。環境関連株はその時の課題に沿った格好で注目され、物色されることになろう。

◆注目すべきは、<「窓」を空けた高値圏から上値を伺う主力株が高く跳ぶ!>かどうか?NTT(9432)、松下(6752)、ソニー(6758)株は、前3月期決算を発表した翌日、ストップ高をしたか、大幅高をして日足チャートでいわゆる「窓」を空けた銘柄であり、大きく高値に跳ね上がった水準で堅調展開が続いた銘柄だ。NTTは決算発表の翌日はストップ高引けとなり、22日には47.4万円まで下げたものの、その翌日に急反騰したことでことなきを得、29日、51万円をつけ、高値モミ合いを上放れる格好となった。NTTがこの高値モミ合いから一段上の相場に駆け上がっていくならば、松下、ソニー・・なども、同様にここから、次の上昇相場に入り、同時に日経平均も1万45000円の心理的な上値の壁を突破できると考えられる。

◆前号で弱気になったTAIYO(6252・東2)は「初押しは買い」を地でいった。22日の日足天井足から4日続落しての急反騰。ここであっさり高値更新は厳しいとみるが、「200円割れは買い」の格好となりそうだ、引き続き注目したい。●また、太陽電池モジュール製造でトップを走るエヌピーシー(6255・マザ)は、太陽電池関連株の主役の一角を担う銘柄として、上昇トレンドが崩れない限り、「強気」姿勢を堅持したい。●低位思惑株では太陽電池のウエハ切断装置を手がける東京製綱(5981)。この220円がらみ保ち合いは好拾い場!

◆リチウムイオン電池関連の新神戸電(6934)が947円まで跳んだ。1993年以来15年ぶりに上値ネックラインを突破したここは、突っ込み場面があれば「買い」!

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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