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2007/09/18

◆18日、3連休明けの東京市場は、得ることはほとんどないまま大幅反落となった。英中央銀行が中堅銀行への緊急融資を発表したことから、欧州で信用収縮を懸念した売りが広がったうえ中堅消費者金融のクレディア(8567)の破綻もあり、銀行株、その他金融セクターが下げを先導した。現地時間18日午後に結果が発表される米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えていたことも、見送り気分を強めた。アジア14市場の星取表は5勝9敗で東アジア5市場はいずれも下げた。TOPIX業種別株価指数は33業種すべて下げ、日経平均銘柄で上げたのはわずか14銘柄(下げたのは197)と全面安商状となり、投資家意欲は一段と後退した。

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◆アジアに続いて開いた欧州市場は後半、一気に上げ幅を拡大し、米株も大幅高した。FOMCが会議後に発表した声明で、「住宅調整の深刻化や成長抑制のリスク」を指摘し、FFレート(フェデラルファンド金利)の誘導目標を0.5ポイント引き下げ、4.75%にすると発表。これを好感した買いが膨らんだもの。■この流れが、19日の東京市場にどう反映するのか?まずは、よく下げた銘柄への買い戻しなどが幅広く先行しよう。が、世界の主要指数で、日本株だけが年初からここまでマイナスで推移している弱い市場であること、小泉改革から距離を置いたポスト安倍政権&民主党の動向への懸念、が上値を抑える可能性は強い。何よりも、市場の半分以上の売買シェアを握っている海外投資家の腰が引けており、個人投資家の懐もまた痛んでいる・・ことなどから、買い一巡後は失速する可能性はある?■しかし、弱気に満ちた市場だからこそ、先週から今週にかけ二番底を模索する動きが続いている、ということに思いを馳せれば、米金融当局がサブプライム住宅ローン問題に関する闇の深さを再認識するに至ったことを評価した反騰相場が世界同時反発につながっていっても不思議はない。前日2年ぶりに100万円大台を割り込んだ三菱UFJ(8306)など銀行株をはじめとした金融株の底入れ、反転を期待したい。

◆米時間帯で1ドル=115.98円と円安が進行。一時116円台があったことは、輸出株の買い戻し、反発を誘うとみる。本欄注目株である団塊世代の消費関連株タムロン(7740)は18日、逆行高したが、19日に利益確定売りをこなし、8月7日の年初来高値4260円を更新できるか?注目しているが、利の乗っている同社株を売って、リバウンド狙い銘柄に乗り換えるか、きょうがその分かれ目になりそうだ。ただ、長期的には、デジタル一眼レフ時代入りは高採算の自社製交換レンズで収益を急拡大させることから同社株の魅力は不変。75日移動平均線を下支えとした強い動きが好結果を生むと見ているが、さて・・。●ハイテク株では、18日付けで新たに「中期買い好機」とした日立国際(6756)に注目。半導体製造システムが好調に推移し、第1四半期業績発表時に通期業績予想の増額を発表した。24カ月線に交差したここから、昨年来続いている1500円を挟んだ往来相場突破を期待する。●造船ラッシュで船舶用電子機器が伸長の古野電気(6814・大)は7月に16年ぶり高値も、現在PER15倍台と割安感は強い。●前号紹介の右肩上がり好チャート銘柄の電化(4061)も600円台の目先関門突破から一段上の相場を期待!

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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