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2011/04/19

◆日経平均は前日比115円安の9441円と3日続落した。18日、ギリシャのデフォルト(債務不履行)は避けられないとの見方が広がり、欧州の債務危機が再燃、米国債格下げ発表が重なり、円は続伸(対ドルで8日間、対ユーロで4日間)した。欧米株はそろって下落、アジア株も下げた。日本では震災後6週間目に入るが、復興計画のビジョン、骨子は見えない。おまけに、来週から本格化する企業業績発表にも今期の業績予想に懸念は消えない。様子見気分は強く出来高は20億株割れ、日経平均の日中値幅は73円にとどまり、3日連続で70円前後の小動きだった。■これまで景気回復を先行させてきた米国の姿勢が世界の過剰流動性を生み、世界の株式・商品・為替市場などを強気の螺旋階段に導いてきた。18日のNY金先物相場は連日で過去最高を更新した!しかし、米格付け会社S&Pは、財政赤字並びに債務の増加を根拠とし、米国債の長期格付け「AAA」の見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げた。ドルは大幅下落し、NY原油先物は4日ぶりに急反落。NY株式市場では石油メジャーが下げ、機械など大型資本財関連や半導体を中心にハイテク株・・が下げた。これまで、米市場は、過剰流動性を背景に「都合の良いように発表された経済指標を読み替える、いいとこ取り」を行ってきた感がある。1980年代後半の日本、東京市場と同様に・・。

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◆しかし、市場は、時に、突然転変することがある。日本では、バブル期の1989年大納会高値が過去最高値となり、日経平均は今に至っても長期下落トレンドから抜け出せないでいる。NYダウは、07年10月に過去最高値を付け、翌08年秋にリーマン・ショックがあった。その後、景気優先の低金利政策を展開。この4月には1万2426ドルの08年6月以来の高値を付けた。今後の流れがどう変わるかは予測がつかない。ただ、これまでの「いいとこ取り」が逆に、「悪いところをピックアップして売り崩し」、一気に、「まわれ右」することがいつかやってくることは忘れるべきではない。もちろん、今が、その時かどうかは不明だが・・。震災後の日本が、福島第1原発事故処理に苦戦するなかで、世界同時株安の流れにも巻き込まれることは考えたくも無い・・。むしろ、原発処理に一筋でも光明がさせば、市場の雰囲気は変わる可能性があると考えたい。

◆筆者年間注目株のマクドナルド(2702)は4円高!の2063円と小幅に9日続伸し、年初来高値を更新。各種移動平均線とのプラスを徐々に広げつつある。もちろん、横風がちょいと吹くだけで吹き飛んでしまいそうではある。が、08年の上場来安値を基点にしたこの相場、最低でも、08年12月高値2170円はクリアしてから、一服して欲しいと思う・・。さて、どうか。●一方、前号紹介のサイバー(4751)には13日安値26万1500円が明日のポイントとなる。もっとも、中期的には、26週線の21.7万円や3月15日安値19.9万円を割り込まなければよい。●また、データセンター運営で2月に丸紅(8002)がTOBで連結子会社化したさくらネット(3778)はTOB価格23万円にサヤ寄せした後、反落も14.7万円の52週線に接近した。ここから「買い」ウォッチングを開始しよう!

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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