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2006/03/01

◆インターネット検索エンジン最大手の米グーグル株が急落。ハイテク株を中心に米国株が下げた。東京市場では平均株価が5日ぶりに反落し1万6000円台を割った。2日間、25日移動平均線を小幅上回ったものの再び25日線を割り込んだ。厳しいのは、2月中旬と同様に新興市場。マザーズ指数は3日間で126ポイント、6.9%下げ、ヘラクレス指数は3日間で197ポイント、6.3%下げた。ただ、ジャスダック指数は2%の下げにとどまっている。ネット関連株やバイオ・ベンチャー株などの比率が高い市場ほど下げがきつくなっている。米グーグルは一時前日比13%安の338ドル台まであった。J・レイエスCFO(最高財務責任者)がメリル・リンチ証券主催の投資家向け説明会で、「売上を増やし続けるには、別の方法を見つけねばならない」といったことが下げのきっかけ。2日の同社アナリストミーティングが注目されていたが、その前に下げてしまった。同社は1月、第4四半期の利益がアナリストの予想平均を下回ったとして売られ、米バロンズ誌の記事が追い打ちをかけ今年高値475.11ドルから大きく下げた経緯があるが、2月27日には390.38ドルまで戻していた。<世界のネット株の象徴>が成長鈍化懸念で売られ、世界のハイテク株の下げを演出した。ただ、アジアでは日本のほか香港、韓国、豪州、ニュージランド、マレーシアが下げたものの、インドのムンバイSENSEX30種は大幅高で高値を更新するなど、日本市場よりも米株下落に対する感応度は低かった。

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◆きょうの動きの注目点は、マザーズやヘラクレス市場が連続安となり先行き懸念を増幅させたほか、平均株価があす以降も下げて2月20日安値1万5389円を割り込み「三尊天井」を形成するリスクを負い始めたことだ。■2月の中旬の下げは新興市場の急落に対する懸念が広がったものだが、本欄が市場体温計としたトヨタ自(7203)がマツダ(7261)やホンダ(7267)を引きつれ上場来高値を更新し孤塁を守った。きょうは、市場体温計の新日鉄(5401)が、神戸鋼(5406)やJFE(5411)、住金(5405)を従え連日で昨年来高値を更新し気をはいた。9月末からほぼ5カ月間調整を続け、力を蓄えてきたのだから、ここから500円台に駆け上がる相場を期待したくなる。しかし、問題がある。<あす、大手鉄鋼各社が06年3月期業績予想の修正を発表する>のだ。■1月下旬から2月初めにかけ平均株価が巻き返したのは1月26日にソニー(6758)とアドバンテスト(6857)が業績予想を増額修正したことがきっかけだった。アドバンテストは25日から8連騰し2月6日に昨年来高値をつけた。しかし、ソニーは翌27日朝に買い物を集めその日960円高の6040円昨年来高値に買われたものの、そこで力つきその後は調整色の強い動きとなっている。<新日鉄は増額後も買い進まれるか、それとも、好材料出尽くし感から売られるか?>。後者だと、全体相場が一段安となり、平均株価が「三尊天井」を打つ可能性も高まる!?それとも、(日本時間今夜)1日の米国株が力強く切り返し、日本株を下支えする?

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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