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2006/02/16

◆きょう発表された2月6〜10日の3市場投資部門別売買動向で、外国人投資家は8週間ぶりに売り越しに転じた。差し引き2239億円。週間売り越し幅が2000億円を越えたのは昨年6月第2週以来のこと。先週は、寄り付き前の外国証券の注文状況で売り越しが続いていたことから驚きはない。また平均株価が昨年8月の水準から4割超上の水準にあり、利益確定売りが出ても不思議ない。メリルリンチ証券の2月のファンドマネージャー調査で、日本株への強気が後退したが、それが直ちに売り越しにつながったわけでもない。注意したいのは、<東証は現在午後の取引開始時間を30分遅らせ午後1時からとしている。しかし、日経平均先物は大証で午後12時30分から始まっており、30分の空白がある>ということ。本欄13日に「株価指数先物からは仕掛け的な売りが断続的に出て・・」という指摘があるが、それは、「海外勢が東証のマーケット音痴をうまく利用し、空白の30分間で先物を売り、現物市場が下げやすいようにしている。だから、近頃、前場は堅調だったが、後場の寄り付きから急落するケースが増えてきた。昼休み時間中のバスケット取引で売り物が優勢だったことから、午後のマーケットは大幅下げに転じたという展開に相通ずるところがある」と筆者の先輩はいう。先輩は憤りを隠せない風だった。

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◆一方、2月第2週に買い越したのは個人投資家。3週間ぶりの買い越しで金額は4704億円と巨額。「過去2番目となる1月第3週に次ぐ3番目の高水準」。■平均株価やTOPIXは上げ下げが日めくりのように交代しているが、新興市場は「下げ下げ大幅下げ大幅下げ小反発下げ下げ(8日からきょうまでのマザーズ指数の動き)・・」と下げ止まる雰囲気はなくきっかけも見あたらない。こうなると、「つい先ごろまでとは逆で、ネット系投資家の苦戦はいつまでも続くように思われるから不思議」などという声も聞かれるようになる。そして、きょうもトヨタ自(7203)は上場来高値を更新。「コア30の銘柄など質重視が鮮明に」なんてコピーをふる場況も登場し始めた。そろそろ、「携帯・ネット関連やバイオ・ベンチャー株だからダメ」という状況に変化が現れる?ここから、この両セクターの動きを観察。中期買いの準備をし始めるべきか。<変化の兆し>に注目したい。きょう<ナスダックでは超優良株だけの取引所を開設する>との話を聞いた。よくはわからないが、「1部上場で規模がどのくらいの会社だから優良株」などとの判断ではなく、なにか特定水準をクリアした企業群を選定するもので、規模や利益額の大小を基準としたのではないという。この動きは東京市場にも影響があるはず。詳しい話が判明次第紹介したい。

◆成長の観点から買うなら、直近のダメ相場に巻き込まれたダヴィンチ・アド(4314・ヘラ)だろう。1月16日の上場来高値109万円から14日に67.8万円まで下げ、きょうは75万円引け。3月3日現在の株主に対し1対5の株式分割を実施するが、きょうの終値だと分割落ち後の株価は15万円だ。ずいぶん買いやすくなる。◎携帯電話向けシステム開発のコネクト(3736・マザ)も1月高値から半値に接近。まだ先が見えにくいが、昨年8月の上場来最安値41万2000円は見えてきた。そろそろ打診買いの時期ではないか!

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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