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2010/11/05

◆日経平均は前日比267円高の9625円99銭と大幅高で3連騰。TOPIX業種別株価指数は全33業種が揃って上昇した。残念ながら自力で上昇したわけではない。それでも、まわりのアシストがあったものの、惨めな相場からバイバイする発射台に上ったとはいえる。■4日の米国市場では、米長期債が急落、景気浮上期待から原油先物(12月限)が6カ月ぶり高値を付け、NY金先物は過去最高を更新。NYダウは5連騰し2008年9月のリーマン・ショック前以来の高値となった。前日の連邦公開市場委員会(FOMC)会合で、総額6000億ドル(月間ベースでは750億ドル)の国債買い入れを決定、さらに規模を拡大することも示唆した。市場はデフレ回避への決意と見て取り、世界的な過剰流動性相場への発展を感じ取った買いが膨らみ、ドルは対ユーロで9カ月ぶり安値を記録。円はすべての主要通貨に対し下落した。■この流れは、5日の東京、アジア各市場でも続き、大半の株式市場が1%前後の続騰でつながった。ここまで出遅れ感が強かった東京市場も21億株を超える活況下、日経平均が中期相場を示唆す26週移動平均線を週末値で上抜いた。4月31日の週以来半年ぶりのことだ。世界の過剰流動性は、最も出遅れた東京市場でこれまで大量に売ってきたヘッジファンドなどが買い戻す動きに転換するきっかけになるか?注目される。7月以降、上値ネックラインとなってきた9700円〜9800円をクリアすることが、当面果たすべき目標でありノルマだ。

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◆当欄では先に、ファナック(6954)は中国の工場自動化関連株で、日経平均と同一方向性がある52週線沿いの上昇基調銘柄として紹介したが、10月下旬から上昇に弾みが付いた。引き続き注目だが、高値飛びつきは避けたい。●一方、検体検査機器大手のシスメックス(6869)は一時290円安するなど全面高商状のなかで波乱した。4日の取引終了後に発表した今11年3月期連結経常利益予想の減額修正を嫌気したのだ。が、経常利益は従来予想を4億円下回る前期比6.5%増の168億円に修正したものであり、為替の前提条件を円高に修正した結果だ。週明けの動きを見なくてはならないが、現時点では、52週線から大きく下放れしない限り、注目銘柄から外す必要はないと見ている。●愛知鋼(5482)は458円と10月25日に付けた年初来高値を8日ぶりに更新した。今11年3月期連結経常利益が連続急回復予想にあるうえ、「レアアース(希土類)関連株で、6週移動平均線沿いに上昇基調を強めている銘柄」として引き続き注目しよう。440円台は昨秋以来の上値関門だったが、これを突破したことはもっと注目されてもよいはず。●また、26週線沿いの上昇基調にある業績急好転銘柄として先に紹介したナブテスコ(6268)は6月高値をきょうクリアした。5カ月ぶりの突破のここから、ロスカット価格決定後の打診買いは「可」とし、一服場面での買い増しも想定して参戦したい。●スクリン(7735)はかつてほどの騰勢はない。が、8月には52週線へのマイナスかい離が広がっていたが、秋に入り、回復。再び上昇基調に転じようと鎌首をもたげてきた。52週線前後で拾う気持ちで引き続き注目したい。

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魁−SAKIGAKE−
株式市場の第一線で活躍するベテランアナリストの鋭い視点で、ひとつ先の相場を読む、プロフェッショナルレポートです。

筆者プロフィール
熱田和雄
1946年1月生まれ。

同年生まれの吉田拓郎ファンであり、写真家アラーキー(荒木経惟)大好き人間。1960年代後半の闘争の時代に明冶大学退学。証券会社に入社。市場部での場立を経て調査情報部で23年間あちらこちら走りまわり、各種証券関連リポートを書き続ける。自社リポートのほか新聞・雑誌記事を執筆。90年代後半の金融危機時に、28年半勤めた証券を退社。2000年代も、記事を書き続けている。

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